2007.05.21
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

教師の休日 アウトドア活動全盛に思う。

埼玉県朝霞市立朝霞第十小学校 教諭 北川 誠

近年めっきり増えているアウトドア(?)活動である。

どこかの自動車会社の宣伝文句ではないが「モノより思い出」という謳い文句に煽られてなのか、行楽シーズンたけなわのこの季節、学校で子どもたちに聞いてみるとテーマパーク観光や映画鑑賞等をおさえて意外にも一番人気があるのが親子で山や海や川へアウトドア活動に出かけ自然に触れてくることのようだ。

その中でもトレンドとなっているのが河原でのバーベキューである。近場の川へ車で行って楽しむ例のアレである。

しかし先日も某テレビの報道特集で放映されていたが、バーベキューで出たゴミを持ち帰らず、河川敷や近隣の住宅地、商店街に放置するケースが紹介されていた。また酒を飲んでの危険な行為や河川法等で禁止されていることを行う事が問題になっているようだった。

もちろんそんなものは論外であるが、このコラムでは本当のアウトドア活動というものは何なのか広い意味での環境教育を絡めて考えてみたい。

果たして、彼等の行っているのは本当の意味でのアウトドアの活動と言えるのであろうか?

お堅いことは言わないようにしたいのだが、青空の下で食べるバーベキューの味は格別であろうし自然に触れることはよい経験になるであろう。それは十分理解できる。
しかしほとんどの場合、私には車で現地に行きお手軽にキャンプ用品を使い自然の中で快適にそして清潔さを撒き散らす反自然的な行動をさかんに行なっているようにしか見えない。

もともと都市生活とは人間が自分たちの好みに合わせて作り上げたきわめて不自然な環境の中で暮らすことではないだろうか。その都市での便利な生活を自然の中に持ち込むのはこれは不自然・反自然なことではないだろうか?

これでは、本末転倒と言わざるをえない。もともと自然を楽しむアウトドア活動とは都会を離れて自然の環境に包まれることを言うのだろう。

しかし何故都会の環境をそのまま自然に持ち込もうとするのか。

その行動はちょっと考えれば分かるように非常に不合理なことである。人間たちのその行為は自然を愛することではなく自然を破壊していることに他ならない。
そういう行動を取るのなら
変な「自然愛好者」という意識は捨てて
「自分は自然破壊者である」という視点と自覚を持つべきだと思う。

本来環境教育とは、人間のわがままを自然に持ち込むことが愚かな行為だという自覚と反省が核にないといけないと思う。

せめて子どもたちには家から歩いていけとは言わないが、できれば自分の足で歩く機会を増やすべきだ。自分の力で運べる以上の荷物を持つことは、不自然であることをまず知り・教えるべきであると思うが如何であろうか。
MVC-007S_s.jpgMVC-008S_s.jpg

北川 誠(きたがわ まこと)

埼玉県朝霞市立朝霞第十小学校 教諭
「駄洒落」を立派な日本の文化・言葉の見立てと考え、子どもたちからは「先生 寒~い」と言われてもめげず連発してます。モットーは「花には水を人にはユーモアを」。

同じテーマの執筆者

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop