2016.06.30
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一問数考一答

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

 みなさん、こんにちは。

3学期制の学校は、終業式まで残りわずかですね。一日一日をばたばた過ごすのではなく、2学期につながるように、大切に過ごしていきたいものですね。

  さて、今回は「締めのゆさぶり」「オープンエンド」について・・・でしたが、その前に、「ゆさぶり」とは対局であろう「一問一答」についてお話します。
「締め」の前に、やはり「一問一答」について述べておく必要があると感じています。

  「一問一答」、教育界では「絶対にしてはならない」教師の発問方法の1つです。
教師:「2×3の答えは?」
子供たち:「はいっ」(挙手)
教師:「はい、松森くん」
松森くん:「6です」
教師:「正解です」
以下同じことの繰り返し・・・。

  これが、「一問一答」なのですが、よくよく考えると、「しているなあ。」と思う場面があるのではないでしょうか。
学習指導要領で、「言語活動」が言われて久しいです。
子どもたちが、自分の力で考え、自分の言葉で表現し、話し合う。
そのように教師は授業を仕組まなくてはいけないし、「答えは子供から引き出せ」「本当に伝えたいことは、子供の口から言わせるように」とも言われています。
確かにそうなのですが・・・。
しかし、全部の授業で、そのようなことができるでしょうか?
私は無理です。

  「答えは子どもから引き出すように」「本当に伝えたいことは、子どもの口から言わせるように」と、私も大切にしています。
「一問一答」方式では、それらは無理だと言われています。
なので、私は「ゆさぶり」をどの授業でも大切にしています。
でも、無理です。
どうしても、教科の内容によっては、「一問一答」になる時もあります。
時間の関係もあります。
よく言われるのが、算数科の「問題解決学習」です。
「問題解決学習が大切」とされています。
国もその方向で進めている傾向にあります。
それをすべての学習単元に適用しようとすると、時間が足りません。
そして、低学力の子はおいてきぼりにされてしまいます。

  場合によっては、「一問一答」になる場合もあるのではないかと思います。
しかし、毎回「一問一答」は苦しいです。
子どもたちも飽きてきます。
なので、私は、「一問数考(すうこう)一答」と「一問リズム一答」を行っています。
これも、数回前の「一育一心」「一教一心」と同じ、私の造語です。
なので、もしかしたら間違いなのかもしれませんが・・・。

  単なる「一問」そして「一答」ではなく、「一答」に至るまでに、「少し考える」「少し話し合う」ことをさせるのです。
前回述べた「小さなゆさぶり」の仲間と考えると分かりやすいと思います。

  例えば、「聖武天皇が大仏を造る命を出した」という内容を復習で、発問することとします。
普通の一問一答なら、
「大仏をつくれと命を出したのは誰でしょう。」
「聖武天皇です」
という流れになるでしょう。

  「一問数考一答」なら、まず何も言わずに大仏の写真を見せ、「関係ある人物は?」と発問します。
すると、子どもたちは、思考をフル回転させます。
「聖武天皇・・行基・・・」と思考をフル回転させるでしょう。
「一問一答」より、はるかに学習として効果的です。
また、発問によっては、軽い話合いをすることもできます。
「軽い」がポイントです。
毎回、「重い」話合いをすると、時間が足りなくなってしまいます。
そして、疲れてくる子もいるのです。

  しかし、それでも、「一問一答」にしなくてはならない場合もあると思います。
そんな時には、「一問リズム一答」です。
今回は、長くなってしまいました。
「一問リズム一答」「締めのゆさぶり」については次回に。

それでは・・。

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

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