今年度、6月から本格的にアクティブラーニング型授業にチャレンジしてきましたが、ここにきて若干のマンネリ化をはじめ問題点が起きております。
まず大きな問題点として、「電子黒板の故障」があります。
電子黒板といっても、iPad版のデジタル教科書を使って授業をしていたので、それを映しだすモニターとしての役割ですが、これが故障して長期間修理のために使えない状態になりました。
代わりにスクリーンとプロジェクタを教室に持ち込んで投影しましたが、場所を取る、スタンバイに時間がかかる、黒板に投影すると黒板のスペースを取られるといった、当然想定される問題点が発生します。
電子黒板を使う以前はスクリーンとプロジェクタを教室に持ち込んで授業をしていたのですが、慣れというのは怖いもので電子黒板を使う便利さになれるとこの様な問題点は意外に大きなものになります。
そうすると、デジタル教科書で授業をするより、アクティブラーニング型授業以前のチョーク&トーク型授業になります。チョーク&トークでも、生徒の頭の中であったり活動であったりがアクティブに動いていればいいのですが、マンネリ化による問題点が障害になって、順調にいきません。
マンネリ化としての最大の問題点は、リフレクション(授業のふりかえり)の扱いが雑になってしまったことです。
アクティブラーニング型授業としての導入期は、こまめにリフレクションの形式を変えて記入の時間をしっかりとって書かせていましたが、しばらくリフレクションの形式を変えておらずデジタル教材を使わないと使う時よりも時間がかかってしまい、記入の時間が短くなってしまいます。
その様な流れから、リフレクションの扱いが雑になってしまいました。
リフレクションが不十分だと、授業の定着が弱くなり、次回授業がスムーズに入れません。
これは大きな問題です。
また、マンネリ化の悪影響は毎時間やっていた確認テストにもありました。
電子黒板の故障により講義部分に時間がかかってしまい、十分な時間が取れずできないことが多くありました。
そうなると授業の達成感を感じることが弱くなり、授業の定着が不十分になります。
さらに、生徒の活動もマンネリ化の悪影響がありました。
グループ活動で演習をやっているのですが、その瞬間には「わかった」「できた」となってしまうがゆえに、授業中に終了できなかった問題の演習が不十分になってしまいました。
また慣れのためかグループ活動の時間の私語が増えてしまいました。
その結果、自分の担任クラスの生徒達が学年末考査で全く得点が取れませんでした。
この様なマンネリ化に年度末の慌ただしさが加わり、ちょっと疲れがたまってしまい、最近ちょっとネガティブです。
本日の投稿で今期最後になるにもかかわらず、この様な内容で大変申し訳ないのです。
しかし、あまり顧問としての仕事ができていなかった陸上部の練習監督をしながらの自分自身も走ることと、春季休業期間中に、いつもはなかなか会えない遠方の学校の先生方との懇親や、古い友人と会うこと、読書をすること等を通して、しっかりリフレクションして新年度に臨みたいと思います。
拙い文章ながら、読んでくださった皆さんやフェイスブックやメールを通して激励してくださった皆さん、ありがとうございました。
来期もよろしくお願いします。

石丸 貴史(いしまる たかふみ)
福岡工業大学附属城東高等学校 教務主任
高校での新学習指導要領導入を控えて、「カリキュラムマネジメント」・「I C T活用」を中心に、日々の授業改善に取り組んでいます。大学を卒業後すぐに会社員として塾・予備校業界で勤務をした経験も活かしながら、社会で活躍できる生徒を育てるべくどのような資質・能力を育成すれば良いかを試行錯誤しています。
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