2016.03.10
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学年末の仕事術

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

 みなさん、こんにちは。

 いよいよ学年末も近づいてきました。学年末の成績処理、事務処理に追われているころかと思います。

 今回は、有田和正先生を1回お休みして、学年末の仕事術についてお話したいと思います。
学年末は、仕事が通常の2倍、3倍・・・となります。
春休みがあるからと思っていても、春休みはあっという間に過ぎます。
教師にとって、春休みはあってないようなものですが、少なくとも1日はゆっくり鋭気を養いたいものです。

 学年末、ポイントは、
(1) 早め早めに仕事をする。
(2) 同時に3つ以上の仕事を進める。
です。

 学期末なら、何かあっても、次の学期で・・・ということも可能かもしれません。
しかし、学年末は次の学年にもちこすことはできません。
子どもたち、そして学級は生き物。
何が起こるか分かりません。
途中、何があったもよいように、
少しずつ少しずつ・・・複数を同時進行で・・・・行うことで、
途中何があっても対応できる、「心の余裕」「時間の余裕」「物理的な余裕」を、
教師は持つ事ができるのです。

 では、仕事の具体的な進める方を説明します。

1. 二つの成績処理

 学年末は、いつもの成績処理にプラスして、指導要録の処理があります。 

 まず、指導要録を始めましょう。
3学期末まで、全て終了するのを待って指導要録を始めては遅いです。
2月末、早い先生は2学期までの成績で仕上げていきます。
実際、相当のことが無い限り、3学期で激変することは難しいです。
激変しそうな子は、残しておけばよいのです。
文章を書く、記録を残すところは、1日3人ずつ・・・というように少しずつ進めます。
成績の評定のところは、日にちを決めて、一気にはんこを押す・・・というようにします。

 今、この記事を書いているのは、3月上旬です。
指導要録は全て終了しました。
また、3学期の成績表の総合所見も全て完成しています。
2つとも、2月中旬から少しずつ少しずつ、進めてきました。

 進めながら、いつもの教材研究や事務処理も行うわけですから、忙しくなるのは当然です。
放課後の時間をいつも以上に大切にして、進めていきます。

2. 教室の片付けも少しずつ

 教室の片付けも、少しずつ行います。
引き出しにしまっているものを出します。
返さなくてはいけないものがあるはずです。
忘れているものもあります。
それらを返すためにも、休み時間など、子どもたちと整理整頓をしておきます。
その時に、貼っている掲示物もはずしていきます。
掲示物ですが、すぐに捨てずに、欲しい子を募って抽選会をしたり、
自分の実践の記録として残しておいたりするのもよいでしょう。
抽選会は意外と盛り上がります。

 その時に、ダンボールを数個用意しておきます。
次の学年へ引き継ぐもの、
自分の次の学級へもっていくもの・・・など、
ダンボールへ分けていきます。 
とても便利です。

 子どもたちと一緒に、机の上をきれいにする、
机の足の裏を掃除する、
教室の四隅を丁寧に掃く・・・などをしておくと、
早めに掃除も終わります。

 これも、授業中を使わずとも、少しの休み時間を使って行います。
少しずつ少しずつ・・・です。

 

 もちろん、これだけで終わることがないのが学年末です。
その他の仕事は、またの機会に・・・。

 それでは・・。

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

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