2015.08.06
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教師の仕事術

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

  みなさん、こんにちは。

 いよいよ夏休みですね。ここのところ、台風や集中豪雨が続いています。先生方がお住いの地域はどうでしょうか?心配しております。

  さて、今回は「仕事術」について話をしようと思います。

「仕事術」は最近、どの業種でも注目されています。「仕事術」と聞いて、どのようなイメージをもたれるでしょうか。よく「仕事の速さ」がイメージとしてもたれていると思います。仕事が速いと「できる人」と思われるからでしょうか。

 しかし、私の考える「仕事術」のポイントは別のところにあります。

  「自分が心地よく働け、成果が出る」がポイントになります。「速さ」ばかり意識すると、仕事が雑になりがちになる先生もいるのです。自分が心地よい速さも大切です。しかし、長時間、だらだらしていては成果は出ません。勤務時間内に、どれだけ成果の出る仕事をするかも大切です。

  教師の仕事術ポイント

 いつするべき仕事なのかを考える

 教師の仕事は様々です。最近では、子どもと関わること以外の、事務処理仕事もかなりの比重を占めています。するべき仕事を、「いつするのか」をきちんと考えることです。

 宿題のチェックなら、私は休み時間ではなく、朝すぐに終わらせるようにしています。一人ずつノートをもってこさせて、話をしながらの宿題チェックをします。間違えているところの話もできるし、子どもたちの様子もチェックできます。朝、宿題を見てしまうと、心も楽ですね。休み時間は、子どもたちと話をしたり、遊んだり・・、自分の休憩時間にもなります。

 保護者からの提出物の処理ならいつするのか? 朝、連絡帳で受けた保護者からの連絡の返答はいつするのか? 自分なりに考えて、パターンをつくっておくのです。

 以下、私の場合を例として挙げておきます。

提出物の処理

 渡されてすぐにチェック。現金や個人情報関係以外のものは、教室に提出場所を設けておいて、朝来たらすぐに提出させる。遅くとも、1,2時間目の間までにチェック。

 水泳カードをきちんと出させている場合、水泳カードの有無で水泳に参加できるかどうかが変わってくると思います。その場合、1時間目の前に、全員起立させ、カードを出している子の名前を呼びます。名前を呼ばれた子は座っていきます。名前を呼びながら、教師は「見ました」の印をいれていきます。教師が、名簿を使ってこつこつ調べていくより、はるかに効率的です。忘れた子への指導も同時にできますね。

朝、保護者からの連絡

 まず、子どもたちに、「お家の人から連絡帳に何か連絡があったら、あいさつするより速く先生に渡すんだよ。」と約束をしておきます。「あいさつするより速い」で、まず一笑いです。子どもたちは、おもしろかったことは忘れません。この「一笑い」が大切なのです。

 連絡を受けたらすぐに行動開始です。本人に話を聞きます。すぐに解決できても、できなくても、まず保護者に「連絡を受けました。」の電話を入れます。保護者の方も、自分も忙しいので手短に行います。

 そして、「これからどのように対応をするのか」「本人の気持ちを大切に対応すること」「クラス全体が関わっているのなら、どのようにクラス全体に対応するのか」「今度は、いつ連絡するのか」「放課後には、必ず連絡すること」を伝えます。

 あとは、ゆっくり話を聞いて、子どもたちの気持ちを大切にしながら、進めていきます。早めに解決したのなら、安心していただく電話を入れることも必要です。要は、先手をうっていこうということです。

 

 こうして見ていくと、子どもたちが登校してからの朝の時間が、いかに大切なのかが分かります。

 朝の時間は大変貴重なのです。そのためには、前日の放課後からの仕事の仕方が大きなポイントになってきます。

 次回は、放課後の時間の使い方をお話しします。 それでは。

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

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