2015.05.26
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テンポのある授業をつくる

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

 みなさん、こんにちは。

 運動会の練習が佳境になっている学校もあるのではないでしょうか。

 私の学校もそうです。先生たちが各持ち場で一生懸命に活動されている様子が目に浮かびます。そんな忙しい中でも、授業は大切です。きちんと進めておかないと、後で困りますし、運動会の練習も確かに授業ですが、そればかりになると子どもたちが落ち着かなくなってきます。

 でも、疲れていたり、暑かったり・・・。

 そんな時こそ、「授業のテンポ」を意識してみましょう。

 「授業のテンポ」とは何か。簡単に言うと、子どもたちも教師も心地良い授業の流れ方ということになります。授業のテンポを意識すると、授業自体に「はり」みたいなものが出てきます、そして、子どもたちが飽きることなく授業にのぞむことができるようになります。

 では、「授業のテンポ」とはどのようなものなのか述べてみたいと思います。

1、速さだけがテンポではない。

 よく勘違いされるのが、「速く」授業を行えばよい、ということ。テンポとは「速さ」だけではありません。常に「速く」授業を行っていると、ついてくることが難しい子も出てきます。発問をしてから、しばらく待つ時の「間」、これも「テンポ」なのです。そして、時には「ゆっくり」「じっくり」進めることも「テンポ」に入ります。

 「速さ」「間」「ゆっくり」「じっくり」の組み合わせが「テンポ」です。

 

2、様々なパターンの組み合わせ

 古来より、教授法の研究はされてきました。一斉教授のコメニウスの時代から、様々な教授法が研究され、試されてきました。世の中には数万もの教授法があります。我々は、その一部を使って毎日の授業を行っています。

 例えば、国語の物語の授業の場合、一般的には「音読」「感想」「発表」「交流」「まとめ」という流れになります。その流れは大切だと思います。しかし、ただ単に「音読しましょう」とか「感想を書きましょう」とか指示を出しても単調な授業になるだけです。

 「音読をしましょう」→「ペア読みをしましょう」「○○読みをしましょう」など変化をもたせる。このあたりは、関田先生の「教育つれづれ日誌」をお読みになることをおすすめします。

 「感想をかきましょう」→「物語の中の○○という言葉を使って書きましょう。」「主人公に手紙を書きましょう」書くことが苦手な子も少しは楽しんで書くことができるようにします。

 というように、同じ活動でも、いろいろなパターンを組み合わせていきます。それは、子どもたちの状態によってパターンがちがいます。ですから、様々なパターンを知っておくことが大切なのです。

 「様々な教授法を知っておくこと」が「テンポ」をつくる秘訣です。

 

 次回から、「授業のテンポ」シリーズを数回に分けて紹介します。次回は、具体的にどうやってテンポを身に付けるかを紹介します。

 それでは。

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

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