はじめまして。第十七期の「教育つれづれ日誌」の執筆をさせていただけることになりました、石丸と申します。
今回は初回ということで、私自身の自己紹介をしつつ、教育観について書きたいと思います。
大学入学時に、在籍した大学の学科でたまたま数学の教員免許を取ることができたので、大学でなければ取れないものだしせっかくだから取ってみようという軽い気持ちで、教職科目の受講を始めました。最終的に、教育実習に行かなければならないことはわかっていたので、その練習を兼ねて塾講師のアルバイトを始めました。
大学4年間塾講師のアルバイトを続け、無事に教育実習を終了することができ教員免許を取得することができましたが、その頃の興味関心は、「数学という教科を教える」ということだけでした。
したがって、教科を教えるということだけに特化した仕事という認識で、会社員として塾講師を続けることにしました。
ところが、会社員として塾講師をすると、(冷静に考えれば当然のことなのですが)仕事は教科を教えることだけではありません。
会社員なので、営業活動やデスクワークなど実に様々な仕事がありました。
それはそれで、やりがいはあるのですが、塾講師という仕事の性質上なのか、私の仕事の段取り上なのか、授業終了後に業務をやり帰宅時間が遅くなってしまいました。
その結果、体を壊してしまいました。幸い最も大事な仕事である授業に支障が出るほどではないですが、少なくとも夜遅くに仕事をすることは、体に負担がかかりました。
それと同時に、教科の理解を深めるためには生活習慣や学習姿勢もとても大切であると考えるようになりました。塾講師に生活習慣や学習姿勢の指導をする機会は、少なくとも私が働いていた時期にその塾ではありませんでした。
この様な経緯で、できるだけ夜の時間帯の仕事ではなく、原点である数学という教科を教えるということを続けられる学校教員の仕事に、様々なご縁の巡り合わせで就くことができました。
随分遠回りをしましたが、学校教員という仕事に就くことで、生徒と生活を共にしながら生活習慣の指導も行い、ホームルームの時間や面談を通して学習姿勢についても話をする機会に多く恵まれました。もちろん、数学という教科を教えることも大切な仕事です。
同時に、大学まで続けていた陸上競技に顧問という形で戻る機会も得ることができ、生徒達と共に汗をかくことで、肉体的にも充実した生活ができております。
また、大学卒業後「会社員」であった経験も、生徒を指導するうえで貴重な経験になっています。この経験があるからこそ、プロフィール文にあるように、「仕事ができる社会人」、「一緒に働きたくなる社会人」の育成は大切なテーマだと考えることができます。
いま学校教員として教壇に立つうえで、最も充実した時間はホームルームの時間です。
この時間に、どれだけ生徒達の一生の財産となる活動ができるか、日々試行錯誤です。
それと同時に、数学という教科を教えるうえでの環境の変化もめまぐるしいものがあります。反転授業やICTの活用、アクティブ・ラーニングといった様々なキーワードをよく目にします。これらのことは、少なくとも20年前教育実習生だったときには考えなかったことです。
これらのことに対応すべく勉強の毎日です。
そのような勉強の成果の一端でもこの場で表現することができ、誰かの何かの役に立つのであれば、すばらしい経験だと考え、執筆をしていきます。
よろしくお願いします。

石丸 貴史(いしまる たかふみ)
福岡工業大学附属城東高等学校 教務主任
高校での新学習指導要領導入を控えて、「カリキュラムマネジメント」・「I C T活用」を中心に、日々の授業改善に取り組んでいます。大学を卒業後すぐに会社員として塾・予備校業界で勤務をした経験も活かしながら、社会で活躍できる生徒を育てるべくどのような資質・能力を育成すれば良いかを試行錯誤しています。
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