2015.04.01
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基礎基本をしっかりと

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

 みなさんこんにちは。17期も執筆させていただくことになりました。大阪府寝屋川市立木屋(こや)小学校の松森靖行と申します。一昨年度まで岡山で小学校教諭を14年しておりました。昨年度から、大阪府の寝屋川市で小学校教員をしております。学級担任と主に、若手教員研修を担当しています。

 若手と言うと、自分(松森)より若い先生を対象にした研修と思われがちですが、そうではありません。気持ちが若い先生も若手、つまりいつまでも学び続ける先生方を担当にした研修を公でも私でも行っています。

 そして、私は教えるという立場よりも、「自分も学び手の一員として共に」という気持ちでいます。自分より若い先生からたくさんの刺激をいただいています。みんな一生懸命で、子どもたちのことをすごく考えられています。そのお仲間に入れていただいている感じです。

 いろいろな気付きをこの場でも紹介できたら思います。

 そして、日々奮闘されている先生方の一助となれば幸いです。

※なおこの記事で書かれていることは、勤務校の木屋小学校は一切関係ありません。

 さて、今回は、「基礎基本をしっかりと」と題しています。子どもたちにも、学力の基礎基本を大切にしていますよね。教師もそうです。学級経営、授業経営の基礎基本を大切にしたいのがこの4月の最初なのです。

1 学級経営の基礎基本

・まず縦糸をしっかりとはりましょう。縦糸は簡単に言えば「教師と子どもとの学びの関係」です。学級でのルール、教師の指示をしっかりと聞くことなど、「縦糸」をしっかり張っていきます。こう話をすると、厳しくスパルタのように感じますが、私的には「笑顔で縦糸を張る」ことが大切だと思っています。

 縦糸を張る活動で、最も大切なもの、それは「話をしっかり聴く姿勢を育てる」ということです。脅しや、怒りで「聴きなさい」と言っても聴きません。きちんと、「なぜ聴く姿勢が大切なのかを語りながら、一つ一つしっかりと納得させながら」縦糸を張っていきます。

「笑顔で縦糸」・・・・子どもたちに身に付けさせたい能力には、クラスのルールには一つ一つ明確な理由がある。それをきちんと説明することで、子どもたちはしっかりとそれらを守るようになる。あせらず笑顔で対応しよう。

・横糸を張る活動はじわじわ出せばいいのです。横糸は「教師と子ども、子どもと子どもとのフラットな関係」です。最初に横糸を張ってしまっては、子どもたちは教師をなめてしまいます。横糸を張る活動は、ゆっくりと時間をかけてしていくことです。簡単に言うと、お笑い芸人が持ちネタを全て出さないのと同じです。その一瞬に全てを出すのではなくて、様子を見て、どの活動が適しているのかをしっかりと考えて横糸を張る活動を行います。始業式当日なら、1こか2こで十分です。

 

2 授業経営の基礎基本

 まず、教材研究をしっかりとすることです。教材研究用のノートやコピーをしっかりと用意し、書き込んでいきます。これは一番の基本です。

 よく先輩教員の授業を見てそのまま実践をすることがあります。しかし、うまくいかない場合が多いのではないのでしょうか。

 最初は、どの教科も「基本的な授業」をすることが大切です。それぞれの教科で基本となる学習スタイルがあります。もしかしたら、学校によって各教科の授業システムがあるかもしれません。なければ、先輩にしっかり聞きましょう。

「教師も基本的な授業」・・・最初から奇をてらった授業はするべきではありません。どの教科もしっかりと基本的な教え方ができてこそ、自分独自のおもしろい授業が生まれていくのです。教師も基本を大切にしましょう。

 いよいよ新学期です。有名なスポーツ選手は、開幕までの間、徹底的に基礎基本を大切にしていると聞いたことがあります。

 この時期、焦らず基礎基本です。

 それでは。

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

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