みなさん、こんにちは。いよいよ残りわずかとなりました。
学習のまとめや、今までの生活指導を振り返るなど次の学年へ向けて、一日一日を大切にしていかなくてはなりませんね。
さて、この時期、以前にも書いたと思うのですが、密かな「荒れ」がでてきます。学級が危機にさらされるのは、4月、10月、2月と書いていたと思います。しかし、最後の最後に密かな「荒れ」が出てくることもあります。
最後の「荒れ」の特徴は、「いじめなど集団的なものではなく、子ども一人一人、個人内での「荒れ」である。」ということです。
今まで、成長していたのに、最近少し変だな・・・、トイレで牛乳瓶を一人で割る・・・、学校を無断で欠席する、授業に集中しない・・・など、今までには見られなかった行動にでます。
教師は確かに焦るのですが、この最後の「密かな荒れ」は、起こるべくして起こるのです。理由は一つです。子どもたちの「不安」によるものです。次の学年が見えてくるから、不安になるのです。それ故、今まで学級崩壊をしなかった、むしろ安定した学級に起こります。
安定しているのに、「密かな荒れ」が起こらない学級もあるかもしれません。でも、それは担任が気が付いていないだけで、家で起こっている場合や他の先生の前で起こっている場合など、必ず起こっていると言ってもよいと思います。
全員ではないけれど、不安定になる子どももいるということです。
教師は、何をしようか悩みます。最後だから楽しくお楽しみ会をした先生もいらっしゃいました。もちろん、厳しく注意をした先生もいらっしゃいました。気持ちはよく分かります。
しかし、どれも効果はありません。
・今まで通り、きちんと授業をすること。
・子どもたちの話をしっかりと聴くこと。
この二つでほぼ落ち着きます。新しい学習内容もほぼ終わり、授業というものではなく、プリント・・・答え合わせ・・・を繰り返しがちですが、それでは、子どもたちが落ち着かなくなります。プリントをきちんとしているから心配ないように見えますが・・・。これを毎日繰り返されると、不安定になっていくのは分かると思います。
プリントではなく、しっかりとノートに学習をさせましょう。今までしていたノート指導を、4月からも生かしてねという気持ちで、丁寧に行うのです。プリントではなく、教科書やドリルの問題を何回も徹底的に繰り返すことで、学力も、そして心も落ち着きます。1日に1回は、話し合い活動を行い、子どもたちに刺激を与えます。話し合いの内容は、クラス内のことや今まで学習したことを使ってもよいと思います。
子どもが不安定になったら、しっかり話を聴くことです。解決しようと思ってはいけません。子どもたちは、話を聴いてほしい子がほとんどで、余計なことにはあまり耳をかしません。「どうしてほしい?」と希望を尋ねるのもよいでしょう。一年間一緒に過ごした子どもたちです。何が正しいか、何がいけないか、自分を成長させるにはどうしたらよいか・・・は分かっています。
つまり、教師は授業人としてやるべきことをきちんとして、子どもたちを信じて学年を終えるということです。
それでは。
松森 靖行(まつもり やすゆき)
大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。
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