2015.01.29
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「予想」をすることを教える

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

 みなさん、こんにちは。

 いつも読んでいただき感謝しております。先生方や保護者の方から「楽しみにしています。」「いつも役に立っています。」とお話していただけて、うれしい限りです。これからもよろしくお願いいたします。

 さて、前回の「キャリア教育」の続編です。具体的にどんな指導をしていくのか・・ということですが、はっきり言うと「学校教育全てがキャリア教育」いや「家庭教育も含めて」と考えています。

 先日、学校の同僚と社会科の教材研究をしていました。余談ですが、時間があれば、学校以外の場で教材研究をすることをおすすめします。気分転換にもなります。いつもとは違う考えも生まれやすいです。今回は、マ○ド○ル○で行いました。活動の中に、「予想をする」というものがあります。今回も、どこまで予想をするかを考えていました。その時、ふと思ったのですが、社会科にしろ、算数科にしろ、理科にしろ、「予想をする」ことを学習活動に入れていることが多いのではないかと考えました。そして、国語科でも、辞書を引く前に、答えを予想したり、物語文の主人公の気持ちを予想したり・・・、けんかをした時の友達の気持ちを予想したり、危険防止のために、この先、どんな危険があるかを予想したり・・・・。と、学校教育は「予想をする」ことの連続なのだなと思いました。

 アルバイトをしたり、会社に勤めたりした場合、「自分で考える」そして、「行動をする」ことが望まれます。つまり、それが、「予想をする」ことです。教えられたことをこなすことは、最低限で、働きながら上を目指すためには、「予想をして」「動く」ことが大切になるのです。これは、どのような仕事でも当てはまると思います。

 つまり、どのような場合でも「予想をする」ことを活動の中心として取り組むことが大切なのです。

 例えば、朝、黒板に書いておくメッセージとして、子どもたちに「予想をする」ことを促す板書はどれでしょうか。

 雨が降っていることとします。

1・・・雨が降っています。すべらないように、気を付けて行動をしましょうね。

2・・・雨が降っています。どのような行動をとれば、安全なのか考えて行動をし   

    ましょうね。

3・・・おはようございます。今日の天気は?考えて行動をしましょう。

 

 私なりの正解は、3です。が、学年によって分けるべきです。1年生やまだ「予想をする」という指導をあまりしていない場合は、1です。だんだん慣れてきたら、2です。4月から鍛えている場合は、今の時期はもう3であるべきです。いきなり「予想をしなさい」と言っても、これも「継続的に」「鍛えている」ことが大切なのです。最終的には、「おはようございます。朝の行動も任せます。よろしく。」という状態が最終です。

 「予想をする」ということを「生きる力」と考えることで、そして、教育活動に必ず位置付けることで、効果は倍増すると考えています。

次回は、「予想をさせる言葉かけ・活動」を紹介したいと思います。

それでは。

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

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