2014.12.05
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

授業力を上げる方法

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

 みなさんこんにちは。今年もあと少しとなりました。楽しいお正月まで、もうひと踏ん張りです!!

 さて、今回は「授業力向上」について話をします。実は、大阪府に勤め始めて、半年以上が過ぎました。今年度に入って、公開した授業の回数ですが、30回を超えていました。これは、大規模のものから、校内の数人のものまで全てを含みます。

 この記事を執筆している本日は、校内の理科の研究授業をしました。私は理科はあまり研究したことがなかったのですが、木屋小学校は理科の研究をしているということもあり、「これはチャンス」と思い、理科の授業について研究をしてきました。もちろん、若手にも参観してもらいました。「予想の理由をもって深く追求した方がよかった。」「安全面は先生が言ってもいいのでは。」など、率直な意見がうれしかったです。まだまだ頑張ろうと思いました。

 先日は、学びの場.com連載「食育と授業」でもおなじみの、武庫川女子大学の藤本勇二先生とゼミ生の皆さんに授業を見ていただきました。後の講座や飲み会で、藤本先生に私の授業の意味づけをしていただきました。

 自分の授業について、こんなにも深く意味づけをしていただいたのは、実は初めてでした。藤本先生は・・・

「松森先生の授業は、3時間分の内容を1時間にうまく凝縮して授業を構成していて、テンポが非常によい。本当は子どもたちは大変なのに、楽しみながら授業を受けている。これは、松森先生の『笑い』による麻酔効果だ(笑)。」

と、身に余る意味づけをして下さいました。客観的に自分の授業を振り返ることができてうれしかったです。

 授業公開は、できるだけした方がよいです。力になります。

 ただ、プレッシャーになるかもしれませんね。はじめは、気軽な気持ちで、校長先生とか教頭先生、先輩にお願いするのがよいかもしれません。

 それと、「奇をてらった授業」は公開には適していません。よく「お祭りのような授業公開」がありますが、私は公開授業は「見た先生が参考にしてくださり、次の日に多少なりともマネをしてくださるもの」であるべきだと思っています。毎日のふつうの授業、自分の授業スタイルでの公開で大丈夫なのです。

 となると、普段の教材研究が必須になってきますね。最初の5年目くらいまでは、夜遅くまで教材研究をしたのを思い出します。そして、5年目ぐらいまではそれが必要なのです。

 だんだん慣れてくると、「自分のやり方」で教材研究をすることをお勧めします。

 私の教材研究のポイントを紹介します。

 松森流教材研究のポイント

(1)自分のペースで1日1教科15分

 私は、朝5時に起きてその日の授業について教材研究をします。

 教科書はB5にコピーしておいて、手軽に持ち帰り、書き込めるようにしています。板書計画もそこに書き込みます。どんなに時間をかけても、1教科15分です。そのためには、次の(2)から(5)が大切になります。

(2)継続してできるように各教科のスタイルを決めておく

 全教科、子どもたちの思考を「ゆさぶる」ための発問を1つか2つ用意し、まとめのための「ゆさぶる」発問を1つ考えておきます。流れは、各教科によって違いますが、基本は、「声を出す」「グループやペア学習がある」「話し合いがある」を基にしています。

 今の私の授業スタイルは、前半は教師主導でひっぱり力をつける授業構成、後半は教師がほとんどしゃべらず、子どもたちの話し合いでまとめへつなげる授業構成です。

(3)楽しく教材研究を行う(とにかくしてみる。くよくよしない。)

 迷うのは当然ですが、迷いすぎは無駄です。とにかくやってみる。できなかったら方向転換で大丈夫です。失敗してもくよくよしません。他で取り返します。

(4)人は人、自分の授業は自分の授業である。

 先生方は皆さん、教師修行をしています。自分の授業に自信をもたれています。自分の授業にもある程度自信をもちましょう。教師にも個性があり、得意とする授業スタイルとそうでないスタイルがあるはずです。自分は自分ですね。自分のスタイルを発見し、発見できたら、それを突き通してみましょう。

(5)「ここまではできているよな」ではなく、「できていないはず」と思う。

 (4)と反対のことになりますが、「できている」と思っているものほど、「いや、まだできる。できていない。」と思うことが大切です。満足すると成長はありません。常に満足せず、情報を集めながら、先輩方や後輩のマネをし、次第にオリジナルをつくっていきましょう。

 偉そうなことを書いてしまいました。私もまだまだ修行中の身です。私も、今日した算数のテストが思ったより平均点が出ておらずショックを受けていますが、改善して、できていない子をできるようしていこうと思っています。

 つい一か月前、やっと「授業のおもしろさって、こんなことを言っているのかもしれない」とやっと気が付きました。16年たってやっとです。自分の授業の録音を聞き返し、授業改善にも取り組んでいます。おそらく、通算1000回は超えているはずです。

 今回、若手に苦言をするとすれば、「教材研究をしていますか?」「自分の授業を反省していますか?具体的に」「公開授業を避けていませんか?」ということです。よく「松森先生だからできるんです。」と言われることがあります。そんなことはありません。「松森でもできるのです。」私も最初は甘い甘い先生だったと思います。かわいい子どもたちのために、修行をしていきましょう。

それでは。

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

同じテーマの執筆者
  • 松井 恵子

    兵庫県公立小学校勤務

  • 鈴木 邦明

    帝京平成大学現代ライフ学部児童学科 講師

  • 荒畑 美貴子

    特定非営利活動法人TISEC 理事

  • 藤田 孝介

    横浜市立入船小学校 教諭

  • 川村幸久

    大阪市立堀江小学校 主幹教諭
    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

  • 山本 裕貴

    木更津市立鎌足小学校

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop