みなさん、こんにちは。今回は、特別版になります。
10月15日に寝屋川市の市教研で社会科の授業を公開しました。
10月15日は寝屋川市の小学校の先生が、所属している各教科の研修会に午後から参加する日でした。各都道府県に、教育研究会はあると思いますが、聞いたことのある市では、年一回ある程度というところが多かったです。そこでは、授業の研究ではなく、各教科に割り当てられている金銭のことだとか、これから予算をどう組むかの話が中心でした。授業とはほど遠いもので、教科によって差がありました。授業の研究に力を入れる時は、大きな国レベルの研究会が控えている場合でした。
実は、その方法はいかがなものかと思っています。
研究授業の大原則は「授業者が楽しく、提案性があり、誰でもすぐに実践できるもの」であると考えています。 予算の使い道とか、運営の仕方とかは数人で決めればよいのだと思います。
授業研究があったとしても、深夜に日付が変わるまで学校で指導案検討をすることは異常です。以前、指導案のたった一行の文章を4時間話し合ったことがあります。辛口ですが、無意味だと思います。
今回、寝屋川市の小学校教育研究会の授業者として参加して、実に先進的な内容に驚いたところがたくさんありました。ぜひ、参考にしていただければと思います。
(1) 年4回以上の開催である。
4月の第1回から公開授業をしている教科がほとんどでした。4月なので、導入 でもOK。若手も積極的に授業をしていました。授業の後、これから先の授業をする人を決めたのですが、まさに「早い者勝ち」状態で、みんな「授業をして成長したい」と思っている先生方ばかりでした。私ももちろん、立候補。10月15日に授業をしました。
(2) 単元は自由、研究内容も自由。(教科によるが)
教科にもよるのですが、基本、公開授業の単元は授業者のしたい内容です。そのため、指導案もその学校の先生方を中心に検討をしますが、開催小学校にはほとんど負担がかからないようにしています。指導案検討で集まることは、多い教科で1,2回程度です。あとは、授業者の意欲次第ということになります。私にとってはそれがすごくやりやすかったです。
また、新たな提案もできました。今までは指導案が7,8枚に渡っていたものを私は基本B4かA3で1枚に収めました。内容も授業前に読めば、すぐに分かるものにしました。これも好評だったように思います。
(3) 所属する教科はあるが、興味のある研究会に行ってよい。
教師のニーズに応えたものだと思います。どうしても所属している教科に行かなくてはいけない場合もありますが、どの教科も強制ではなく、自分の必要に応じて参加できます。今回、私の社会科の公開授業も多くの参加者がいらっしゃいました。感謝でした。
(4) 本音の授業後検討会である。
私は社会科しか出席したことはありませんが、今回の私の授業後の検討会でも、大先輩からたくさんの指導をいただきました。ほめていただいたこともあります。そして、厳しく切っていただき、指導をしていただいたこともたくさんありました。前回の若手はかなり切られていました。その若手が今回、私の検討会の司会をしてくれたのですが、「切られてよかった。改善している。」とのことでした。質問もたくさんしていただいたのですが、それも本質をついていて、とても楽しかったです。
(5) 研究会に関わらず、基本、出張は子どもが下校してから。
今回の研究会に関わらず、出張は4時以降から5時までになっています。あまり大きくない寝屋川市だから可能なのでしょうが、これは担任をもっている者にとっては大助かりです。ただ時間が少ないので、何度も出ていくことになりますが。
子どもたちを自習にして・・・補強教員を考えて・・・ということはなくなりました。子どもたちと一緒にいる時間が増えました。
まだまだあると思うのですが、寝屋川市は授業を中心に、学力や学級経営について市全体で頑張っている感じがすごくしています。「授業者が楽しく、提案性があり、誰でもすぐに実践できるもの」という研究授業がしやすい環境だと感じています。
この市で先生として仕事ができて幸せを感じています。
それでは今回はこのあたりで・・・。

松森 靖行(まつもり やすゆき)
大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。
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