みなさん、こんにちは。今期も私の記事をお読みくださり、感謝をしております。
本当にありがとうござまいました。来期からもよろしくお願いいたします。
さて、「思いやり」を核としての取り組みについて、少しずつお話してきましたが、今回は、「思いやり」について学級通信でお伝えした時の、先生方、保護者 の方々の意見についてお話します。
まずは、私のクラスの学級通信をお読みくださいね。
寝屋川市立木屋小学校 3年2組 学級通信 第65号 H26・9・2 本格的始動(指導)です!
いよいよ9月。本格的指導です。朝、配りものをお願いしました。いつものように何人もの人が「やらせてください」と立候補を しました。そして、今回は、「思いやりのある配り方」について話をしました。
「どうぞ、ありがとうはよく言えていると思います。しかし、渡し方はどうだろう。両手で気持ちを込めて渡せていますか?机の上に置く場合に、相手のことを考えて置けていますか?」
3年生だからそこまで考えさせなくても・・・ということはありません。このようなことは教えないと分からない子が多いのです。
給食の配膳指導では・・・。
「はしやスプーンを置くときに、左利きの人のことを考えて置けていますか?友達が手を怪我していたら、どのよう に配膳したらよいかを考えてことがありますか?」
「思いやり」は「学力」である・・・と、実は私は思っています。今の時代、みんな忙し過ぎて、相手のことを思いやることが少々難しくなってきているように思います。これは、保護者の方の責任とか学校の責任とかではなくて、社会状況の変化によるものです。どのご家庭も一生懸命に、子育てをされています。もちろん、私は一生懸命です。しかし、いろいろな外部情報が錯乱していて、人を「思いやる」と はどういうことか・・・ということが分かりにくくなっています。大人でさえも、そのような状態なのですから、子どもたちはなおさらです。 今や「思い やり」は感じるものだけでなく、「考えて動く」ものに変化しつつあります。「あの人は思いやりのある人だ」とよく言われると思いますが、その思いやりを自然とできる人は少なくなっているように思います。
もちろん、感じる部分もあるでしょうが、世の中がこれだけ変化しているのです。「考えて動く思いやり」 も出てくるのは当然と考えていいます。
「なぜ勉強をするの?」と聞かれたら、私はいつも「思いやり」を持てるようにするためだよと答えます。少しでもできることが増えれば、心に余裕ができます。そして、自分ができることを人に教えようとします。それが「思いやり」の第一歩なのです。
そういう意味から「思いやり」も「学力」であると考えています。ただ、ここで言う学力は純粋な学問の「学力」ではないことを明記しておきます。「生涯を幸せに生きていくために、身に付けていくもの」という理由から「学力」と捉えています。
3年2組、「思いやり」も鍛えていきます。
この学級通信は保護者と学校の職員に配布しています。保護者向け、大人向けの通信です。
すぐに、 生方から反応がありました。「その通り、感動しました。」「なるほどと思いました。」
そして、「イマイチよく分からない」という感想もありました。
保護者の方々からも意見をいただきました。「安心しています。ありがとうございます。」「家でも考えてみます。」「勉強をする理由がよく分かりました。」そして、「分かってはいるけれど、時間がない・・・。」なるほどと思いました。よく分からないのは、私の文章力、実践不足です。しかし、時間がない・・・というのは事実で、みんな思っていることだと思います。だとしたら、学校で「思いやり」を「学力」として、きちんと教えていくべきだと思います。
では、「学力」なら「評価」をするのか?もちろん、評定などはつけませんが、「優しいね」「すば らしいね」となどの愛語でフィードバックすることはできると思います。評定をつけることだけが、評価ではありませんから・・・・。
このようなことを考え ながら日々、実践していますが、ここ最近は、「日常生活」をきちんと過ごさせることに課題を置いています。そこに+αで学校生活はより楽しくなります。
その+αが「思いやり」を中心にするものではないか・・・と最近考え始めました。来期から、そのことについても言及し、主に、「教師の声掛け」について も考えていきたいと思います。
今期もありがとうございました。来期もよろし くお願いいたします。

松森 靖行(まつもり やすゆき)
大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。
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