2014.07.18
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いやだったことも言えるクラスに

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

みなさんこんにちは。

いよいよ夏休みですね。ゆっくり休みと同時に、2学期からの戦略もしっかり建てたいものですね。

 

さて、今回は「いやだったことも言えるクラス」になっているかどうか。ということです。

よく、「よかったこと発表」「楽しかったこと発表」という実践を聞きます。それ事体は大変すばらしい実践です。私もします。しかし、本当に仲のよいクラスって、「よかったこと」「楽しかったこと」だけを伝え合うクラスなのでしょうか。家族でも、職場の仲間でも相手を本当に思いやっていたら、「厳しいこと」も言えるはずなのではないかと思います。

そんなことを考えさせる場面が、わがクラスの一学期にはたくさんあったように思います。

先日の飲み会の帰りに、特別支援学級の若手の先生に教えていただいいた場面を紹介します。

 

私のクラスは週1でクラス遊びをしてます。

まだまだ不完全で、トラブルがある時もあります。私はクラス遊びの前には、簡単な「ミニ学級会」ですることを決め、終わった後もすぐに「話し合い」をさせます。

その「話し合い」はよかったこと、楽しかったことではなく、「困ったこと」「改善してほしいこと」に絞っています。

クラス遊び後の話し合いの時に、問題が一つ浮上し、なかなか解決できせんでした。そこで、

「しばらく時間をあげるからみんなで何とかしてごらん、あっそうそう、先生、校長先生に呼ばれたから少し職員室に行くね。」

と伝えて、わざと姿を消しました。その時にその若手の先生は、特別支援の子についてくれていました。

 

その先生曰く

「最初はみんなバラバラでチームごとに話をしていたんです。なかなかまとまらずに。でも次第に一つになっていって、最後はみんなで話し合いをして解決をしていました。先生がいないのにすごいです。」

という状況だったようです。興奮気味に話をしてくれました。そして、私はこう答えました。

「よかったこと、楽しかったことは、どんなクラスでも言えます。大切なのは、困ったことやいやだったことをどれだけ共有できるか。この共有って、人生で大切なことだと思うよ。恋人や結婚相手、そして、家族、共有しないと成立しないよね。子どもたちにとって、教室は人生の生き方を学ぶ場だよ。だから、大変だったことも、共有して、みんなで解決する力をつけないといけないね。最初にバラバラで話し合っていたのには、意図があって、職場でもなんでも、解決しようとするときに、わざわざ手を挙げて、○○さんと指名されて発表する場はあまりないでしょ?むしろ、ワイワイ言っている中で良いアイデアが生まれる。そんな感覚が大切なんだよ。最後に子どもたちが、一つになって話し合いをしたのは、きちんと考えを共有する大切さを知っているからなんだよ。」

 

大変偉そうに話をしてしまいました……。

具体的な指導方法も気になると思います。

続きは、また次回に。それでは。

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

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