2014.05.29
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若手からいろいろなことを再認識させられている毎日

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

みなさんこんにちは。

いよいよ暑くなってきました。

そして、学級経営も熱くなってきたのではないでしょうか。

 

さて、私が大阪府寝屋川市の教員になって一か月以上が経ちました。

岡山県とのギャップを感じたり、新しい発見に驚いたりと毎日飽きることがありません。

担任に復帰して少し経ちましたが、いろいろなギャップに悩まされながらも、妹分の相担任二人のサポートもありながら、毎日子どもたちと楽しく過ごしています。

 

本校は今、運動会の練習が盛んに行われています。団体競走、団体演技、団体競争と主に3つの種目も1つの学年で行います。3人の担任で種目の責任者を分けます。私の学年の場合は、団体演技のダンスが体育主任の26歳の女性の先生、団体競走の80m走が23歳の女性の先生、そして、私(37歳の男性)が団体競争の竹取物語というようになりました。中でも、一番力が入るのがダンスです。時間もかかります。そこでは、26歳の女性の先生の指導が中心となって進んでいきます。私も23歳の女性の先生も補助に回ります。約一か月、A先生(26歳の女性の先生)の指導を見ていて、そして、B先生(23歳の女性の先生)の補助指導を見ていて、感心させられることばかりでした。

 

まず、子どもたちへの愛情がはんぱありませんでした。喜んだり、しかったり・・・・。まさに、おこるのではなく、しかるということが適切な指導だったように思います。こうなってほしい、ここをがんばってほしい、ダンスだけでなく、人間としても一回り成長してほしい、と願う気持ちがひしひしと伝わってきました。これは、もしかしたら、普段から放課後に3人でよく話をしている私だから分かるのかもしれません。子どもたちもそれに応えるように、グングン伸びていきました。「これは、情熱だけでは、こううまくいくものではないよな。」と途中から思うようになりました。

 そこで、A先生の投げかける言葉について少し意識して見てみることにしました。もちろん、B先生についてもです。すると、「ほめる言葉」が「たくさん」あり「細かい」のです。そして、「実感」がこもっています。さすがだなと思いました。補助をしていたB先生も同様でした。

 

 私も自分のクラスで彼女たちのマネをしてみることにしました。すると・・・。思うようにいかないのです。確かに、教育技術の量や中身は彼女たちより上かもしれません。しかし、思うように「ほめる」ことができないのです。そして、気が付きました。私は知らず知らずのうちに「ほめる」ことに「恥ずかしさ」を覚えていたのです。なぜか、少し恥ずかしいのです。年のせいなのか、よくわかりませんが、少しの恥ずかしさを覚えました。そして、それではだめだと、口惜しさも覚えました。自分では、たくさんほめていたつもりでも、実際には、あまりほめていなかったのではなかったのかと思い、悔しく思いました。そして、そうなると、どこをほめようかという「視点」があいまいになり、「さがす努力」をしないようになっていました。最悪の場合は、子どもたちの悪いところにばかり、目がいくようになるでしょう。

 

 今回の運動会の彼女たちの指導には、目を見張るものがありました。よく学ばれていると思いました。そして、「若い」から「できない」のではなくて「若い」から「できる」ことがあり、経験年数を積んだものも、それを「見習う」姿勢が大切であることを実感しました。

 この彼女たちと一緒に学年を組ませていただいて、本当にラッキーでした。若手研修担当なのに、若手からいろいろなことを再認識させられている毎日。幸せです。

それでは。

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

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