2014.02.22
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学級通信で子どもの成長の可視化を!(作文編)

米子市立福米東小学校 教諭 西村 健吾

  

 私ごとですが,昨年の11月から今年の2月にかけて,京都~姫路 ~倉敷~富山~横浜~名古屋~四日市と,全国の教育セミナーを渡り歩くという大変ありがたい機会を頂戴しました。

 

  最近,私はこうした旅の行く先々で,天候が許す限り,必ずセミナー当日朝,その土地の素材研究をも兼ねて,朝ランを敢行するようにしています。上の写真は,左から,私の地元の米子,1月におじゃました横浜,2月におじゃました四日市での,朝ランの際に写した写真です。それぞれ,秀峰・大山(米子),日産スタジアム(横浜),コンビナート(四日市)の向こうから朝陽が昇ってくる様子を,深い感動とともに,運良くカメラにおさめることができました。

 

 写真をご覧いただくとわかると思いますが,同じ朝陽でも,その土地その土地によって,まるで表情が異なるのです。しかし,そのどれもが…美しい…。そんな朝陽のように,この半年間,全国の個性あふれる素晴らしい先生方との出会いに恵まれました。その幸せを今,深く深く噛みしめながら,心新たに,目の前の教育実践に向かっているところです。

 

 

14.学級通信で子どもの成長の可視化を!(作文編)

 

 さて,2月です。年度末が近づくこの時期,子ども達は,心身ともに著しい成長を遂げてくる時期なのではないでしょうか。是非とも,この成長を可視化して,家庭や子ども達自身にシェアすることで,さらなる加速度的な成長を促したいものです。

 こうした子ども達の心の成長の様子を伝える手段はいくらでもあります。教師の見取り,子ども達の日記,作品・作文,データの提示…などです。以下に紹介するのは,平成24年度に受け持ったある子どもの,3学期(卒業前)に書いた国語の作文(引用作文)です。子どもの心の成長を如実に表し,保護者はもちろん,職員室の先生方にまで大きな反響のあった作文です。

 

実例30.花よりも,花を咲かせる土となれ

 

 昨日,国語の「伝えよう,大切にしたい名言」で,名言発表会を行いました。その中で,卒業式に向けて教室で栽培しているサイネリアにふれながら,自分の思いを述べた○○○○さんの作品を,以下にご紹介いたします。

 

* * * 

 人間は,たくさんの人に支えられて生きている。実際に,私自身も,今まで数え切れない人に支えられてきた。だがそれは,人間だけではない。例えば花だ。今育てているサイネリアを見るとわかるように,花は,土やくき,葉などがなければ咲くことはできない。

 だからと言って,「花と土,どっちになりたい?」と聞かれれば,多分,「花」と答える人が多いと思う。実際に,私も今まではそうだった。

 

 しかし,星陵高校の野球部元監督,山下智茂氏はこう語る。

「花よりも,花を咲かせる土になれ。」

 花は,注目されがちだが,花以外の部分がなければ,花は咲くことはない。自分以外の人がいなければ,自分は存在しないという意味だ。

 私は,今まで,たくさんの人のおかげで自分の花を咲かせてきたと思う。なのに私は,たくさんの人の土にはなれていなかったと思う。だからこれからは,私自身が,逆にたくさんの人の土となり,たくさんの人の花を咲かせたい。みんなが一つの花の土になり,一人がみんなの花の土になれば,世界中にたくさんの花が咲くと,私は思う。

 

 

 

 この作文を読んだ子ども達や保護者が,この内容に深く共感し,卒業に向けて気持ちを新たにしたことは言うまでもありません。まさに,個人の心の成長が集団の成長へと波及していったのです。そうした教育的効果が得られるのも,学級通信の強みなのではないでしょうか。

 

 

 さて,前回に引き続き,誠に恐縮しながら,コマーシャルです。
 
 この度,明治図書より,
「スペシャリスト直伝!小学校<クラスづくりの核になる>学級通信の極意」(西村健吾著)
www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-134821-2

という教育書(単著)が出版されることになりました。(↑リンクからご注文いただけます。)

 

 学級通信を通じて仕掛ける学級経営の方略として,この「教育つれづれ日誌」でご紹介した方法論に基づいた記事もふんだんに掲載しております。日頃から学級通信を書いていらっしゃる先生はもちろん,そうでない先生も,是非手に取って読んでいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 

西村 健吾(にしむら けんご)

米子市立福米東小学校 教諭
「豆腐のような通信を!(1.マメで 2.四角く 3.やわらかく 4.面白く)」をモットーに、学級経営に果たす通信の役割を見直し、日夜創意工夫に励んでいます。一つの実践提供になれば…。

同じテーマの執筆者
  • 川村幸久

    大阪市立堀江小学校 主幹教諭
    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

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