2014.01.09
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全てをたして「100」という見方を その(1)

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

あけましておめでとうございます。
本年度もよろしくお願いいたします。
私の教師としての経験が、皆様のお役に少しでも立てれば幸いです。

 さて、教育ではよく「全力」で「頑張る」ということを良きとして、様々な活動に取り組ませています。
私の3つの教育哲学も、「全力」「仲間」「礼儀」です。
これは、ここ数年間ぶれていません。
「全力」で「頑張る」ことは、美しく、素晴らしいものですね。

しかし、 この「全力」を全面に出しすぎると、少々不具合が生じることがあります。

私はよく、いろいろなクラスを参観します。
そして、授業の様子を動画でも見ます。
もちろん、自分のクラスの様子も撮影をして見ます。

その時に、1人か2人、全力を出していない様子の子を目にすることがあります。

担任の先生の実践はすばらしいし、その1人か2人以外の子は確実についてきている。
だから、余計に、その1人か2人が目立つ。

「その子たちの指導をどうしているのだろう。」といつも思います。

授業は何をもって授業と言うのか、それは、「その時間内に1ミリでも成長をさせる事実があること」それがないと授業ではありません。
だとすると、その1人か2人にとっては授業ではない・・・ということになります。

いつもそこで悩んでいました。
指導をするべきだとは思う、しかし、そこでその子が伸びるのか。
逆効果になるのではないのか。
でも・・・・でも・・・・・他の頑張っている子に悪いし・・・。

いろいろ考え、話をし、様々な本を読み、実践を見て来て、最近気が付いたことがあります。

それは、指導には、「教師のエゴ」がかなり入っているということです。

子どもたちを笑顔にしたい!!
誰が?
子どもたちを幸せにしたい!!
誰が?
今、やらないと困るでしょ!!
誰が?
誰が???
全て、教師が!!!!!なのです。

先生、十分笑顔だよ。
先生、幸せになるかどうかなんて、気持ちのもちようでしょう。
先生、他の先生の目があるからやらせたいんでしょ。
先生が怒られるから。

確かに、確かに、・・・・その通りです。

そう思うことで、自分の指導に少し変化があったように感じました。

その時、その時を全力ですることを強制する(もしくは、強制っぽい指導)をすることで、窮屈に感じている子がいるはずです。
それが、どのクラスにもいる1人か2人なのです。
その子は、自分なりに全力でやっています。
しかし、教師の理想ではないので、注意を受けてしまう。
自分では、やっているのに・・・です。
教師が一回でもそういう目で見てしまうと、どんどんマイナスに見てしまいます。
そして、無限ループみたいなものに入り込み・・・。
関係が悪化します。

でも、その子は他の場で頑張っていることがたくさんあるのです。
他の場では、100頑張っているかもしれません。

教師のその授業では、全力30だったかもしれないけれど、他の場では全力70!!

教師は、一回一回の場で、それぞれ100・・・と考えるのではなく、いろいろな場面で、足して100という見方が大切なのではないかと思います。

勘違いしてほしくないことがあります。

指導をしない・・・ということではないのです。

指導はします。しかし、1人1人の子に合った指導をします。
例えば、20が25になるように・・・。

全ての指導を全ての子に同じように・・・は教師も子どもも、保護者もくたびれます。

教師の思いを伝える場合も、教師の思い70 子どもの思い30ぐらいが理想です。
学級が盛り上がってくると、教師30 子ども70なるはずです。

実は、今まで全て100という指導をしていました。
苦しかった子もいたと思います。

12月で登壇したセミナーの後、先輩や師匠から、
「松森 変わったな。自分が出てきた。成長したな。」
と話をしていただきました。

具体的な指導は、見た目はあまり変わらないと思いますが、子どもたちへのアプローチの仕方や見方が変わっているのだと思います。

 具体的な指導法は、次回にて。 それでは。

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

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