2013.02.18
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楽しみながら鍛える~学年末のイベント編~

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

 みなさんこんにちは。

 いよいよ終了式まで1ヶ月あまりとなりました。

 この時期になると、教師の中に焦りが出てきます。「こんなはずではなかった。」「まだ教えていないことがある。」などなど・・・。色々な想いが出てきて、つい口調がきつくなったり、厳しくしすぎたり・・・。私にも覚えがあります。

 しかし、この1年間。共に過ごした子どもたちです。今の子どもたちと過ごす時間も、もう後少しで終わりです。子どもたちとの最後の時間を、笑顔で、楽しく、そして、涙で別れを惜しんで・・・、という感じで過ごしていきたいですね。

今回は、「楽しみながら鍛える~学年末のイベント編~」をお送りします。

 ○  今までの成長が確認できる取り組みを

 よくされるのが、カウントダウンカレンダーです。「卒業まで、あと・・・日」と1枚1枚書いてあるものです。日にちを書くだけでなく、今までの思い出や学んだことを書くとよいでしょう。毎日めくっていきながら、子どもたちと書いていることを読んでいきます。思い出話で盛り上がること請け合いです。それに、今までの成長の確認にもなります。

 最後の参観日で、思い出劇をするのもよいでしょう。グループをつくり、4月からの思い出の場面を劇にします。クイズ形式にしてもよいです。行事だけでなく、日常のことも劇にしていいことにすると、担任の失敗や余談を劇にする子もいて大いに盛り上がります。

 ミニミニ思い出シアターも盛り上がります。今は、1人1台デジタルカメラを持っていたり、スマホを持っていたりするので、気軽に記録写真が撮れ、その数も膨大になります。それを子どもたちと見ながら盛り上がる時間がたくさんあれば良いのですが、意外と学年末は時間がありません。そこで、給食の時間を使います。時間を全部使うと給食を食べることができなくなるので、給食の時間の5分だけを使います。パソコンで見せてもよいですし、テレビによっては、簡単にスライドショーにできるものもあります。その5分の積み重ねで、今までの思い出を確認するだけでなく、成長したことも確認することができ、予想以上の成長効果になります。

○  授業での思い出も大切に

 6年生なら、各学年で学習した物語文や説明文の文頭を読んだり、掲示したりしながら、「何年生で学習した、どんな物語かな?」「作者は?」などと、クイズ形式で行うと大いに盛り上がります(これは、岡山県の岸本勝彦先生の御実践です。)。またその応用で、算数で学習した内容(公式など)を出して、「何年生で勉強したかな?」と問うこともできます。これは、社会科や理科でもできます。

 また、「友達の名前漢字テスト」もおすすめです。「漢字のテストを○日後にします。」と話をします。「この中から全て出します。」と言いながらプリントを配ります。そのプリントの中身は、クラスの友達の名前です。縁あって、共に過ごした仲間です。友達の名前も忘れないし、漢字もしっかり確認できます。もちろん、担任の名前も出題します(これは、兵庫県の俵原正仁先生の御実践です。)。

 

 最後は、担任の最後の授業です。ですが、これは、紹介しようがありません。最後の授業は、子どもたちを見て自分で決めることをおすすめします。本当に伝えたかったことはなんでしょう。指導案も、略案もいりません。もしかしたら、前日まで決まらないかもしれません。でも、子どもたちは、担任の先生との最後の授業を一生懸命に受けてくれると思います。「とにかく、一緒に思い切り遊ぶ!!」これも、いいと思います。「とにかく、語る!!」これも、いいです。

 どの教科になるか、分からないかもしれません。もしかしたら、どの教科にも属さないかもしれませんが、ぜひ、子どもたちとの最後の授業を考えてみてください。

 ちなにみ、数年前の6年生での最後の授業は、「とにかく背の高いパフェをつくろう」でした。大いに盛り上がりました。

では、また・・・。

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

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