みなさんこんにちは。
寒さが厳しいですが、元気にお過ごしでしょうか?この時期はどこの学校も
インフルエンザと格闘している思います。昨年は私もインフルエンザになってしまい
隔離されました・・・。今年は気を付けたいです。
さて、今回は社会科編です。
社会科って教えずらい・・・とよく聞きます。それは、他の教科に比べて圧倒的に知識の量が多いからです。逆に言えば、知識を教えてさえいればよいということにもなりかねません。しかし、それがいけないのが分かっているからこそ、教えずらいのです。
しかし、以前の「教材編」でもお話したのですが、一番、おもしろい教材を開発しやすいのは社会科なのです。教材は、身の回りにごろごろ転がっています。教材をきちんと準備して、授業に臨めば、子どもたちは喜んで学習に取り組みます。
これは自論なのですが、
社会科授業の成功は導入で80%決まる
と言っても過言ではありません。その導入は、単元をつらぬく導入、つまり1次1時の導入です。この時の導入を「大導入」と呼ぶことにします。そして、各時間の導入を「小導入」と呼ぶことにします。
大導入にも、小導入にも共通しているものがあります。それは・・・
(1)できるだけ実物を用意すること(なければ写真)。
(2)子どもの思考を「ゆさぶる」ものであること。
小学校4年生の「わたしたちの住む県」で考えてみます。
(1)・・・住んでいる県の特産物を提示する。
提示の仕方はいろいろあります。クイズ形式にしたり、風呂敷に入れて隠して見せたり・・いろいろですが、実物が用意できるのなら、できる限り用意をします。たくさんあればあるほどよいです。
(2)・・・ゆさぶる方法はもちろん「発問」で。
「この特産物。県内どこに行っても手に入るの?(つくっているの?)」と発問します。ここで子どもたちはすぐに、「近所では売っていない」とか答えるでしょう。そこで、「なぜつくっている場所が決まっているのですか?」と発問します。ここで、子どもたちは、う~んと考えます。
この、(1)(2)が大切なのです。これさえきちんと押さえておけば、興味をもって、その後の、県の自然や県の交通の学習に進みます。理解度が全然違ってきます。
社会科は1つの単元が長いです。途中、必ずだれてきます。そこで、「小導入」が必要になります。大導入のように、単元はつらぬきませんが、その時間に考えさせたいことに興味を持たせます。
県の自然をその時間に習得させたいのなら、例えば「岡山県と滋賀県を比べて、違うところ同じところを10書こう」という小導入にします。自分が住んでいる県とは違う県を比べることで、自分の県の特徴がより深く理解できます。
また、「比べる」ということは、社会科で見に付けさせたい重要なスキルでもあります。
(2)のゆさぶるは、少々難しいかもしれませんが、その単元やその時間のめあてを参考にして、考えるとよいと思います。
社会科は全ての教科の総合的な力が必要になります。国語、算数、場合によっては理科で学習したことも使います。総合的な学習の時間が始まった時に、内容が社会科と似ていたのは、これが理由です。内容次第では、効率よくいろいろな能力を育成できます。そして、学級経営にもつながります。
そういうことを意識して授業をつくっていくと、なかなか奥の深いものがあります。
みなさんも、社会科の授業づくりを楽しみましょう!!
次回は、学年末のイベントネタ特集をしたいと考えています。
それでは!!

松森 靖行(まつもり やすゆき)
大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。
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