2012.10.31
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

楽しみながら鍛える~言語活動をどう取り入れるのか~

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

 みなさんこんにちは。だんだん寒くなってきました。私が勤めてる学校は、少々田舎の方にあります。昨年度までは、街の方だったので、そんなに感じなかったのですが、今年は、山々の色の変化を感じています。とてもきれいです。赤や黄色に少しずつ変化している木々を見ていやされています。

 さて、今回は「言語活動」です。「言語活動」が言われるようになって久しいです。学習指導要領にも書いているし、いろいろな実践もされています。国語の教科書が分厚くなったのは、この「言語活動」がより多く入っているからでもあります。

 でも、実際には、どのようにしていったらよいのか分からないことが多いのでは、ないでしょうか。

 特に陥りやすいのは、討論をバンバンしている授業を参観し、自分のクラスもそのようにしようと思い、やってみるのだけれどうまくいかない・・・という状態です。私も身に覚えがあります。最近、少しずつですが、何とか子どもたち同士で討論や話合いができるようになってきた気がします。まだ、「気がします」段階です。

 では、どのようにすればいいのか・・・。考えたことを具体的にまとめてみました。

(1)ゲーム感覚で

 いきなり話合い、討論と言われてもできません。まずは、ゲーム感覚で始めると子どもたちは、のりのりになります。いろいろなゲームがありますが、詳しく知りたい方は、ぜひ私の主催するセミナーへ(笑)。1つだけ紹介します。

「なんだか分かるかなゲーム」

 子どもを1人黒板を背にして立たせます。誕生日の子とか、頑張った子がいいですね。そして、他の子には、一言もしゃべらないように、話をしてから、教師は黒板に何でもいいので、1つ「答え」を書きます。例えば、「プリン」。立っている子に、「プリン」という言葉を使わないで、何とか「プリン」という言葉を伝えるゲームです。国語辞典を使う子、プリンから想像する言葉を考える子、ジェスチャーをする子(ジェスチャーも言語です)、そうすることで、言語能力は鍛えられていきます。

(2)2つの技術を駆使して

 討論や話合いですが、一見すると教師はほとんど介入していないように見えます。しかし、それは、介入していないのではなくて、介入する回数が少ないのです。つまり、「タイミングよく、介入する」ということです。難しいなぁ・・、そう、、難しいですが、最近、次の2つに気を付けていれば、少しずつですが、討論、話合いになると思うことができました。

 広島大学附属小学校の算数科の前田先生から学ばせていただいたことでもあります。

・子どもの言葉を繰り返す。

 初任者のころ、「子どもの言葉を繰り返すな」と教えられました。教師が子どもの言葉を言うことで、他の子が聞かなくなるからです。しかし、私は違和感を感じていました。子どもの言葉を状況に応じて言い換えることで、発表した子も受け入れられてうれしいし、他の子も思考が整理できるのではとずっと思っていました。前田先生のお話からそれは、確信に変わりました。子どもの言葉を繰り返すことで、学級全体に発言内容が伝わり、次の発言につながるのです。それに、「先生が自分の発言を大切にしてくれている」と思うことができるので、効果も絶大です。

・子どもの発言を子どもに返す。

 ここが、ポイントかと思います。正解を子どもが言うとそれで終わってしまうことがよくあります。一問一答式ならそれでよいのですが、話合いをしようとすると、それではだめなのです。「○○君が言ったことを、自分の言葉で言ってみよう。」「○○ちゃんが言っていたのはどういうこと?」「○○さんを助けられる発言ができる人は?」内容は同じでも、違う言葉、その子なりの言葉で伝えることができるようにします。

(3)待つことも大切

 一番難しいかも・・・。教師が一番苦手なことです。発言が出ない「沈黙」を恐れないことです。最低でも30秒は待ちましょう。発言がない時でも、子どもたちは一生懸命考えています。少しずつ、発言が出てきます。私もこの前の参観日で「沈黙」がありました。正直、少々焦りましたが・・・。

(4)1日1回、どこにどう入れるのか

 毎時間、討論、話合いをするということではありません。教師も子どもも疲れます。でも、1日1回なら、そして、5分だけなら続くはずです。算数の日もあれば、国語の日もある。ゲームの日もあります。ポイントは、「計画的に、継続的に」です。私の場合は、先週は、算数で入れていました。今週は、ゲームで。社会科では、毎時間5分をそのような活動にあてています。

(5)板書の効果を知る

 子どもたちが進めるように教師は指導するのですが、何もしないわけではありません。教師は、板書で「子どもたちの意見を整理」するのです。子どもたちは、その板書を見ながら自分の立場を考えながら意見を言うのです。教師は、何も考えずに板書してはいけません。あらかじめ、「このような考えが出るのでは」と予想しておき、分類して書くことをおすすめします。最初はちょっと大変かもしれませんが、慣れれば意外と簡単にできます。

 

 少し長くなっていまい申し訳ありませんでした。少しずつでいいので、実践してみると子どもたちが変わっていくと思います。しかし、討論、話合いをするには、教師の態度も変える必要がありますね。

 がんばりましょう!!私も日々修行です!!それではっっっっ!!!!

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

同じテーマの執筆者
  • 松井 恵子

    兵庫県公立小学校勤務

  • 鈴木 邦明

    帝京平成大学現代ライフ学部児童学科 講師

  • 荒畑 美貴子

    特定非営利活動法人TISEC 理事

  • 藤田 孝介

    横浜市立入船小学校 教諭

  • 川村幸久

    大阪市立堀江小学校 主幹教諭
    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

  • 山本 裕貴

    木更津市立鎌足小学校

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop