余談ですが…,
平成26年度に,米子市において「第52回 中・四国小学校体育研究大会 鳥取大会」が行われます。誠に僭越ながら,私は,その大会に向けた米子市の研究部長,鳥取県の研究副部長を仰せつかっております。上記は,米子市小学校体育研究会通信「飛翔」です。学校と家庭,子どもをつなぐのが学級通信ならば,米子市ひいては鳥取県の先生方をつなぐのがこの通信の役割と思い,昨年度から約20号にわたって配信してきています。私の今年の夏休みの宿題は,こうした体育の研究大会に向けたものもた~くさんありました。
「あっという間に終わってしまった…(T_T)」
毎年のことながら,夏休みが終わろうとしているこの時期に思うことです…。かわいいかわいい子ども達との再会への期待以上に,「こんなことをしておけばよかった…。」「もっと早くしておけばよかった…。」といった後悔の念と,全身を包む倦怠感を一生懸命振り払いながら,夏休み中の宿題(業務)の処理と,2学期の準備に追われる今日この頃です…。
3-7.節目にはこんな通信を!(2学期冒頭編)
さて,本稿では,夏休み明けの学級通信の一例をご紹介。休み明けとは,大人でもリスタートに相当なエネルギーを費やすもの。子ども達にしてみても,きっと夏休みのカレンダーを見ながら,沈む気持ちと格闘している子も多いのではないかと思います。(学校において,5月の連休明けと同じく,この時期,不登校児童が増えるのも頷けます。)
だからこそ,この時期の通信は,2学期の学校生活への明るい展望を持たせるとともに,そうした倦怠感を打破するような内容が重要であると,常々考えています。以下に,ロンドン五輪の話題に触れながら作成した,来週発行予定の学級通信をご紹介。
実例18.リスタート=Restart=再起動
「楽しかった。凄い夏休みでした。」
(競泳男子400メートル個人メドレー・銅メダル・萩野公介)
朝,教室の窓を開けると,よどんだ教室の空気が,新鮮な早朝の風と入れ替わりました。長い間,主役がいなかった教室に久しぶりに子どもたちが戻ってきました。6年2組のみなさんはどのような夏休みを過ごしたのでしょうか。
「背が低い日本は結束しないと勝てない。結束すれば10の力が20,30にもなると証明できた。」
(女子バレーボール・銅メダル・真鍋政義【監督】)
「こんなにオリンピックが楽しいものとは想像がつかなかった。でもチーム力って本当に結果に表れるんだと思った。」
(競泳女子400メートルメドレーリレー・銅メダル・寺川綾)
「今までは肩に重圧がかかっていたけど,今は(メダルをかける)首が重いです。」
(アーチェリー男子個人・銀メダル・古川高晴)
「北京からの4年間,いろんな事があって。負けを知って,またまた強くなれたかなと思います。」
(レスリング女子フリースタイル55キロ級・金メダル【五輪3連覇】・吉田沙保里)
「ここがゴールだと思うと涙も出るが,獲ったときにゴールなのか,スタートなのか,分からなくなった。これが僕の価値じゃない。これからの人生が僕の価値」
(ボクシング男子ミドル級・金メダル・村田諒太)
ロンドンオリンピックで沸いたこの夏,きっと,寝不足の日が続いたのではないでしょうか。そんな,オリンピックで活躍した選手一人一人の言葉は,『継続して努力すること』『チームで結束すること』『プレッシャーや困難を乗り越える強い心を持つこと』…等々,何気ない私たちの生活にも活力を与えてくれるようなエネルギーに満ちています。
さあ,そんなオリンピックの余韻に浸りながら迎えた2学期です。Restart(リスタート・再起動)です。ポイントは,動き出してから勢いがつくまでの間です。オリンピック選手も私たちも,きっと変わらない,ここが「一番の力の入れ所」です。最もエネルギーを消費する所です。つらく,面倒になるときも多々あります。しかし,そんなものだと分かっていれば乗り越えられます。まして,苦しいところは体や心が慣れるまでのほんのわずかの間です。「がんばりどころ」と意識して,しっかりとがんばりましょう。
教室には,子ども達(きっと親御さんも)が汗を流しながら,製作,調査,観察に取り組んだ夏休みの作品が所狭しと置かれています。力作揃いです。これから,作品紹介・発表会も随時行う予定です。こちらも楽しみです。
保護者の皆様,子どもたちの「心」と「体」と「物」の準備ができるだけ早く整うよう,ご協力をお願いいたします。

西村 健吾(にしむら けんご)
米子市立福米東小学校 教諭
「豆腐のような通信を!(1.マメで 2.四角く 3.やわらかく 4.面白く)」をモットーに、学級経営に果たす通信の役割を見直し、日夜創意工夫に励んでいます。一つの実践提供になれば…。
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