2012.08.03
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楽しみながら鍛える~ほめ方 叱り方~

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

みなさんこんにちは。夏休みですね。そろそろ各地の水泳記録会も終わり、ちょっと一休みといったところでしょうか?教師は心も体も元気でありたいものですね。休める時は、しっかり休みましょう。

さて、いろいろと仕事をしながらも、2学期からの戦略を少しずつ考えています。具体的な手立てを考えているのですが、その中でも、「どの子をどう伸ばすか」ということが一番大切になります。「どの子をどう伸ばすか」を1人ずつ考えながら、それらを集結して、「このメンバーでどのようなクラスにするのか」というところを考えます。つまり、「こんなクラスにしたい」からのスタートではなく、「こんな子どもたちがいるから、この子たちにとって最高の状態である、○○な状態にしていこう」という「子どもたち」をスタートにしています。

 しかし、担任のこんなクラスにしたいという思いはあります。そこに子どもたちの状態を近づけながら、でも、拒否反応を起こさないように・・というように、「子どもたちの状況」と「担任の思い」のすり寄せを行います。

 これって、どの先生でもしていることです。していないと、たぶん崩壊しています。

 今の子どもたちって、担任の熱い思いだけでは、ついてきません。

 どのように、担任の思いを伝えるのか・・・。これがポイントになります。

 ここでも、「楽しみながら鍛える」です。ほめ方、叱り方にも「楽しみながら鍛える」がポイントになります。

 例えば・・・、集合に遅刻してきた子どもたちが数人いるとしましょう。みなさんならどうするでしょうか??? 校外学習などの場合です。

 私なら・・・思い切り短く叱ります。叱り飛ばします。

 これは、「教師が教師らしく」ということです。悪いものは悪いのです。

 たいがいの子は叱られる理由は理解しています。もし、理解していなければ、後で納得いくまで説明します。

 その後です。

 次の集合の時、前の集合で叱った子どもたちを思い切りほめます。少々遅れていようがほめます。その場面でなかなかほめられないようなら、別の場面で思い切りほめます。

 子どもとの信頼関係が築けない先生は、ここが足りないのです。

 そして、ユーモアを交えてほめるのです。

「集合が速過ぎて先生見えなかったなぁ・・・!!」

「○○君!?(叱った子)○○君!?お~い!!いないの??

あっ!!もういたの!!すばやいなぁ!!」

という具合です。

ほめられるだけでも、ほっとする子どもたち、笑わせてしまえば、よりほっとします。

全体も和みます。

「楽しみながら鍛える」の「叱り方」ですが、「叱る」ことは楽しくありません。叱ることが楽しいのなら、先生をやめた方がいいでしょう。

私は、叱る時、いつも言葉につまります。手が震えます。足ががくがくします。それをグッとこらえて、子どもたちを叱ります。でも、「鍛える」には、必ず「叱る」が必要です。

確かに、あまり何度も大きな声を出すのはよくないでしょう。しかし、必要なときは、「叱る」のです。教師は教師らしくあれなのです。

よく、「先生は叱りません。みんなが自分でがんばる力を信じています。みんなならできます。」と言う先生がいます。

かなり危険です。

教師が指導することを放棄しているのです。

そのような指導は、かなり子どもたちと信頼関係が築けてからなのです。

悪けりゃとことん叱る、それが教師です。

そして、その後、「楽しみながらほめる」のです。

ユーモアを交えて、がんばった子のすごさをたたえるのです。

叱りっぱなしは、信頼関係を失います。

親子なら別かもしれませんが、教師は、叱りっぱなしは命取りです。

「1しかったら、10、いやそれ以上ほめまくろう」というのが私の考えです。

次回は、楽しみながら鍛える指導言を紹介します。

これは、すぐ使えて必見です!!

今回は、少々苦言があったと思います。

これはあくまで、私1人の考えですので、お気を悪くされませんように・・。

では、よい夏休みを!!

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

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