2012.05.21
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学級通信で教師の思いや指導方針を!~立場が人を創る~

米子市立福米東小学校 教諭 西村 健吾

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 直近の学級通信3号です。学級目標&学級旗が完成したので,そのお知らせ(左右)と,学級通信との付き合い方ガイダンス号(?真ん中)です。(レイアウトと雰囲気だけご紹介。)

 

 

 さて,「4.教師の思いや指導方針の発信」の実例・第2弾です。

 今回は,最高学年の特権とも言える,「リーダー(今回は委員長)」をめぐる子ども達の葛藤に対して,指導(熱)を入れ,子どもの体(行動)と心が動いた事例を通して,教師の思いを綴った通信例をご紹介。

  

実例13.立場が人を創る ~本物の力はなってからつくんです~ 

~児童の日記より 

 今日,委員長選がありました。私は,今日,やっと,やっと委員長(リーダー)になることができました。やっと壁を乗り越えることができました。でも,私の委員会には,~さんと,~さんと,~さん…という強力メンバーがいるから,正直なところ,私なんかではとても務まらないんじゃないかとか,迷惑かけるんじゃないか…,なんて不安です…。

 でも,先生が言っているように,「なってから力はつくもの」だから,がんばりたいと思います。先生,もしアドバイスがあれば,日記にお返事書いてください。お願いします。 

 

 

 

 委員長選ではいろいろなドラマがあったようですが,一番の驚きは,6年生のほとんどが,委員長はじめ,役員に立候補したということです。その結果,委員長になれた人,なれなかった人,喜んだ人,悔しい思いをした人など,いろいろだとは思いますが,担任としては,たくさんの子ども達が手を挙げたことに最大の価値を認めます。

 

 矛盾するようなことを言いますが,別に委員長になれなくったっていいんです。なろうと思って手を挙げることが,委員長になることと同じくらい大切なことと思っているからです。  

 「適材適所」という言葉がありますが,みんなの先頭に立って,ぐいぐいリードしていくことが得意な人もいれば,そんなリーダーの右腕・左腕となってサポートする方が向いている人,首脳陣としてアイデアを出すことの方が得意な人等々,人にはそれぞれ,最も自分が力を発揮できる立場があります。そういう意味では,「必ずしもリーダーに立候補しなくても…。」と考えることもできそうです。  

 

 

 しかし,一方では,「自分にとって委員長は向いてないかもしれないけど,今持てる力を精一杯発揮してがんばってみよう。」「自分の幅を広げるために,立候補してみよう。」と勇気を出して手を挙げることも大切なことと思っています。  

 なぜならば,「立場が人を創る」ことがあるからです。委員長,副委員長といった立場が,ならなければ味わえない苦労・達成感・喜びなどが,その人を大きくすることがあると思うからです。 仮になれなかったとしても,立候補したという事実が,「なれなくてなんだか悔しい…。」という思いが,次の機会に向けて,その子を押し上げることがあると思うからです。「ま,どうせおれには関係ないし…。」と思うことと雲泥の差があると思うからです。

 

 

 クラブ長,運動会応援団長,集会活動の中心的役割,修学旅行のあいさつ,学習発表会の役決め…等々,6年生の子ども達にとっては,これから,このような「立場」に上がるチャンスが山ほどやってきます。子ども達には,素晴らしい最高学年となるために,失敗を恐れず,この「立場が人を創る」精神で,精一杯背伸びをしながら,いろいろなことに挑戦していってほしいと願います。

 保護者の皆様,もしお子様が葛藤しておられましたら,どうか背中を押してあげてください。よろしくお願いいたします。

 

 

 以下,雑感です。

 

 最近の子ども達を見ていると,「自分にはできないな。」「これは自分に向いていないな。」と勝手に自分で自分の限界の線を引っ張ってしまう子の多さが目につきます。ギブアップのタイミングがとっても早い…。ちょっと背伸びをして,ちょっと手を伸ばせば,手の届くところに大抵の目標はあるのに,努力もチャレンジもしないうちから,「自分には無理」と限界の線を引く…。「まだ小学生。たった10年そこらで,そんなに自分をわかってどうするんだ?」なんて思ったりすることの多いこと多いこと…。

 

 だからこそ,教師はそんな子ども達に熱を入れなければならないと常々思っています。もちろん,本人の過度の負担にならない範囲で。そのことが,子ども達の持っている力を伸ばしたり,新たな可能性を引き出すことになると思うからです。

 

 

 さて,「立場が人を創る」。このことは,我々大人(教師)にも当てはまります。熱を入れる目の前の子ども達に顔向けできるよう,少々自分には荷が重いと思えるような立場(校務分掌,様々な研究関係の主任・部長等)に背を向けることなく,?しっかりと自己研鑽を積んでいきたいものです。

 

西村 健吾(にしむら けんご)

米子市立福米東小学校 教諭
「豆腐のような通信を!(1.マメで 2.四角く 3.やわらかく 4.面白く)」をモットーに、学級経営に果たす通信の役割を見直し、日夜創意工夫に励んでいます。一つの実践提供になれば…。

同じテーマの執筆者
  • 川村幸久

    大阪市立堀江小学校 主幹教諭
    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

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