2012.05.11
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自主学習で自己教育力を鍛える!!

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

みなさんこんにちは。ゴールデンウィークはゆっくり休まれたでしょうか?

私は実家のある大阪に帰り、4連休のうちの前半は仏教大学で立命館大学の糸井先生と北海道の堀先生の講座を受講してきました。自分の考えに、先生方のすばらしい理論や実践が加えられ、自分の思考が整理されていく瞬間がたまらなく幸せです。そして、それを子どもたちと実践できることにも幸せを感じます。本当にすごい先生方でした。堀先生に名前を覚えていただけたこと、糸井先生に学級通信を読んで指導していただいたことが本当にうれしかったです。

残りの3日間は親孝行と奈良の親友、大先輩と飲み会でした。なかなか有意義な連休でした。

 

そして、休みといってもなかなか休めないのが現状です。連休明けの学習計画と校務分掌、そして運動会のダンスを合間合間に考え、仕事を片付けていきました。その中で、自主勉強をこれからどうするかについても考えていきました。

 

宿題で自主勉強を出されているでしょうか?

おそらく、5・6年の担任の先生方は出されているのかなと思います。やり方は様々です。私もいろいろなやり方を試みたのですが、ようやくちょっと形になりつつあります。

自主学習を進める時に、参考となる本が最近出版されました。

 

『子どもの力を引き出す 自主学習ノートの作り方』 伊垣尚人著 ナツメ社 1,800円

 

とてもお薦めです。初めて自主勉強をされる方は、この本の通りにすればよいと思います。次第に自分流ができればよいと思います。私の場合は、自分流に、この本の内容を参考にアレンジしたものをプラスしています。

 

さて、何のために自主勉強をするのか・・・・。

 

よく言われるのが、「苦手なところを克服するため」です。もちろん、それもありますが、それだけでは、やる気は起こりません。自主学習に取り組む究極の目標は、「自己教育力の育成」です。

私は、すべての教育活動の目標は「自己教育力の育成」だと考えています。つまり、その場しのぎの教育ではなくて、大人になっても生きて働く力をつけることだと思っています。

子どもたちには、将来、様々な試験が待っています。中学入試、高校入試、運転免許の取得試験、就職試験、昇進試験・・・・。その試験を乗り切るために、「自分の力や状況を考えた学習方法」を身につけることが必要なのです。教えてもらわないとできない、問題集がないとできない・・・それでは、大人になって困ってしまいます。

 私は3年生でも自主勉強をさせています。6年生ほどとはいきませんが、楽しみながらできる自主勉強の内容を教えて取り組ませています。小学校で自主学習の仕方をしっかり身につけることは、学力だけでなく、生涯学習能力の向上にもつながると考えています。

 

では、自主学習に取り組ませる上で、必ず守らなくてはいけないことを紹介します。

 

(1)専用ノートを用意する。(初めは担任が用意する)

 ノートに名前をつけてもよいでしょう。私のクラスは「レベルアップノート」「がんばりノート」などです。

 いろいろなノートにしていくと、成果が可視化できず、やる気も減退します。

(2)取り組む内容を明確化する。

 子どもたちはやり方がわかりません。取り組む内容を一覧表にしてノートに貼っておくとよいでしょう。

(3)1回に取り組むページ数をはっきりさせる。

 基本、1日2ページです。もちろん、それ以上も大歓迎です。また、子どもたちの家での状況も様々です。2ページできない子もいます。(さぼっているのではなくて・・)ノートのはしに、「先生、きのう親戚の集まりがあって少ししかできなかったので、休みに取り返してきます。」と書いてくる子もいます。2ページを基準にしておくといろいろ融通がききます。

(4)計算や漢字だけではない。

 「うそ日記」や「お家の人の実況中継作文」「観察」「トレーニング」などもおもしろくてやる気がでます。休みにやったお手伝いの内容と感想を書くことも自主勉強になります。習い事が多い子は、その内容と感想や問題の再チャレンジなども認めています。

(5)子どもは最後に必ず感想を書く。

 「振り返り」が大切です。「振り返り」で子どもは自己教育力を育んでいきます。1行ほどでも大丈夫です。

(6)必ずノートチェックで評価をする。

 必ず担任がその日のうちにフォローします。評価をするのです。花丸だけではありません。簡単でいいので、「○○なところがすごい」などと赤ペンで入れるとやる気につながります。

(7)子どもに合わせたフォローをする。

 最初からスラスラできる子もいます。その子にはもっと上手にできるアドバイスをします。なかなか難しい子には、家でする内容を示してやります。ノートに赤で「ここに○○をする」と書いておく場合もあります。

 

基本は「がんばることと無理をすることは違う」ということです。無理をしていては、自主勉強は続きません。子どもたちが、楽しく安心して取り組める内容を示してやることが大切です。そうすれば、次第に(3)のようなことを自分から言う子がでてきます。これこそ「自己教育力」です。

 

わがクラスは、もうしばらく、毎日の宿題にプラス自主学習を出していきます。最初はやり方を定着させるために、毎日出します。そして、次の段階へ。1週間の自主学習計画の立て方を教えていこうと考えています。

 

次回は、「給食」「掃除」の時間に鍛える!!です。お楽しみに!!

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

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