2012.05.04
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ここは、『りかちゃんルーム』!?

群馬県藤岡市立鬼石小学校 教諭 大谷 雅昭

出入り口 りかちゃんルーム 教室前面の掲示

 新年度がスタートして1カ月が立ちました。例年でしたら、新年早々から構想していた今年度の自己研修を軌道に乗せている時期ですが・・。
 今年度は10回目の異動をして、小学校では初めての理科専科となり、4~6年の理科を担当しています。前号のつれづれ日誌でもお知らせした「湧氣を発揮したくなる新環境教育」は、どうなったのでしょうか。

 現状を考えて、今年度の教育実践のキーワードに、「パラダイムシフト」を加えることにしました。このキーワードは、私自身のキーワードとして常に意識してきたものですが、勤務校の子どもたちに意識改革をしてもらいたいと考え、導入することにしました。

 では、具体的に理科専科として、どのようなパラダイムシフトを仕掛け、どのような「湧氣を発揮したくなる新環境教育」を展開しているのでしょうか。

 まず、どの子も理科を学びたくなる理科室づくりをすることにしました。春休み中に、理科室と理科準備室を、丸2日間、掃除をしました。掃き拭きはもちろん、様々な物品の整理をしました。また、担任が学級を動けるようにするのと同じように、理科室を理科の授業を通して、子どもと子どもたちを育てる場に変えるように努めました。
 4年前、異動した小学校で算数専科になった時は、「算数専科の学級づくり」というコンセプトで子どもと子どもたちを育てる実践を行いました。
 今回の専科では、さらにバージョンアップを図りたいと考えました。その一つに、「理科室通信」を発行することにしたことです。学級で言えば、いわゆる学級だよりです。各学年の学級だよりには、理科専科の授業のことは、当然ですが載りません。そこで、家庭に理科の授業の様子を知らせるとともに、「理科を通して、家庭と連携して子どもを育てる」ことを考えました。
 しかし、そこは「大谷流」です。以下に、理科室通信の第1号掲載内容(一部)を紹介します。


「理科室は『りかちゃんルーム』に新装!」
 まず、理科室を楽しく学ぶ場所にするために、『りかちゃんルーム』と改称しました。けっしてふざけているわけではなく、極めてまじめな考えに基づいているのです。
りかちゃんルームとは?
 この『りかちゃんルーム』とは、アクロスティック(キーワードの頭文字をとったもの)なのです。
  り  =理由を
  か  =科学的に
  ちゃん=ちゃんと言い(書き)、
  ルー =ルールを守って
  ム  =夢中になる部屋
 子どもたちには、最初の授業の時に説明しました。これからの授業の中で、具体的にしていきたいと思っています。特に、最後の「夢中になる部屋」というのは、担当教師の願いでもあります。どの子も理科に夢中になって取り組めるようになったらいいなと思っています。

「楽しいだけでなく、論理的思考と有用感も」
 当然ですが、楽しいけど何も身に付いていないのでは、学習ではありません。また、自己の生活に関連づけることで、その有用性に気付き、意欲も増すものと考えています。そこで、授業開きの時、「理科は何のために学習するのか」という問いかけを高学年にはしました。子どもたちからは、「大人になって困らないため」「大きくなるため」という意見が出されました(自分の考えを持つことは大事と話しました)。
 その本当の答えとともに、理科のノートの最初のページに「理科の学び方」として書きました。
『理科は、氣持ちよく生活するために学ぶ。』
◎理科の学び方
 (1)はてな?‥‥「何で?」という疑問を持つことから始めます。
 (2)目 的‥‥「何を知りたいか」をハッキリさせます。
 (3)方 法‥‥「何をどうするか」を順序よく決めます。
 (4)予 想‥‥「自分の考え」(またはチームの考え)を持ちます。
 (5)実験・観察‥‥「正しく、細かく」記録していきます。
 (6)まとめ・わかったこと‥‥表やグラフにしたり、何での答えを書いたりして、感想も書きます。
 (7)発 表‥‥結果を比べたり、よさを見つけたりするために行います。

 学年により多少学び方が異なったり、単元により学びの順番が違ったりすることもあります。しかし、多くの子が理科の学びを楽しみにし、理科の学習を通して、人間としての生き方を身に付けてほしいと思っています。その成長の様子を、この「りかちゃんルームだより」でお知らせします。


 ちなみに、この理科室通信のタイトルは、「りかちゃんルームだより」です。
 これから、「りかちゃんルーム」での「湧氣を発揮したくなる新環境教育」がどのように展開していくのでしょうか。私自身が一番、楽しみです。 

大谷 雅昭(おおたに まさあき)

群馬県藤岡市立鬼石小学校 教諭
子どもと子どもたち、つまり個と集団を相乗効果で育てる独自の「まるごと教育」を進化させると共に、「教育の高速化運動」を推進しています。子ども自身が成長を実感し、自ら伸びていく様子もつれづれに綴っていきます。

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