みなさんこんにちは。
学級開きの3日が終わり、続いてクラスのシステムづくりの1週間。そして、今はシステムを定着化する1ヶ月の真っ只中ですね。
授業も進んでいることだと思います。
みなさんはどんな授業開きをされたでしょうか?教科書どおりに進めることも大切ですが、それでは、子どもたちの興味をそそることは難しいのです。
教科書の内容は確実に教えます。それに教師の一工夫が必要となります。
今回は、国語と社会で実際に本年度行った授業開きの「楽しみながら鍛える」ネタをご紹介します。
「もう、おそいよ・・。」と思われている方!!そんなことはありません。途中の投げ込み授業でも十分に対応できますよ。
<国語>
(1)世界一画数の少ない漢字(一と乙、ともに一画)と世界一画数の多い漢字(ネットなどで検索してみてください)を考える。
(2)「田」の中に、漢字がいくつかくれているのかを考える。(一や二など・・)
(3)「口」に○画加えてできる漢字を考える。(田や申など)
土作彰氏や中村健一氏の実践を参考にしました。
<社会>
注)4年生で行いました。
地図帳で授業開きを行いました。
(1)おもしろい地名を紹介し、みんなで探す。(ホロホロ山など)
(2)読めそうにない地名を紹介し、みんなで読み方を考え、探す。(半家(はげ)など)
(3)「なんとなくかわいい地名を探そう」と投げかけ、みんなで探し紹介する。(土々呂(ととろ)など)
俵原正仁氏の実践を参考にしました。
まだまだあるのですが、これらの実践で共通していることは「考える」とか「みんなで」ということです。
横浜の山田将由氏の講座で山田氏は「上越教育大学の赤坂先生が言われていたことだが、すぐれた教育実践家には共通してる点が3つある。1つ目は、『声をよくださせていること』、2つ目は『班やグループ活動を入れていること』、3つ目は『教師自身が学びをやめていないこと』。私もそうでありたい。」とおっしゃられていました。野中信行氏も「交流活動」という子どもたち同士の交流を授業中に1回は入れることを推奨されています。
私の実践も「みんなで」「考える」ことを重視しています。
わからない子には、みんなで学び合うように話をします。子どもたちの力で全員理解できるように、全員達成できるように進めていくのです。「みんな」で「考え」、「学び合った」ことは子どもたちにとっては、心の宝物になります。知識も大切ですが、「学び合った」という事実が大切なのです。
「教科書からはずれていませんか?」と思われる方もいます。「ここまで教えるのは難しい」と思われる方も確かにいます。それもわかります。しかし、ここで大切にしていることは、内容ではありません。「子どもたちの学ぶ意欲の喚起」です。
子どもたちが、「先生はこんなことも知っている。すごい!!」「この先生にたくさん教えてもらいたい!!」「もっと調べたい。知りたい。」と知的好奇心を刺激する授業を要所要所ですることが大切です。特に、各単元の導入で大切になると思います。
確かに「内容」が難しく、すぐには理解できなかったり、忘れたりすることがあるかもしれませんが、「へぇっっ!!」とか「そうだったのか!!」と思ったことは、ずっと覚えています。そう思わせることが大切なのです。
そうすれば、自ら学びだす子どもたちがどんどん増えていきます。
私の学級の子どもたちですが、そのような授業を行い、学習ツールとして、国語辞典(調べたら付箋を貼る)や地図帳の常時活用を教えました。国語辞典は学校に置いておき、国語の時間以外も使用します。地図帳も毎日もってきます。
今現在。休み時間返上で地図帳とにらめっこしている子、登校するとすぐに、国語辞典を開く子。家で勉強しなかったのに、家でも国語辞典を開いている子。国語辞典の付箋は、3日目にして、ほとんどの子が200枚を超えていましました。
私は、「しなさい!!」とは一切言っていません。雨で運動場で遊べなかったり、健康診断から帰ってきて待機しなければならなかったり、課題が早く終わったり・・・、子どもたちは、自分たちで考えて、そのような隙間時間を使って自ら学習を始めました。参観日では、国語をしたのですが、最後は自然と討論になっていきました。
でも、勉強、勉強のクラスではなく、休み時間には私も全力で運動場でみんなと遊びます。ギターで歌います。楽しいお話やゲームもします。元気な明るいクラスです。
本年度は今まで以上に、学級開きに手ごたえを感じました。自分でも驚いています。子どもたちのこの好奇心をどう継続させるかが課題です。
次回は、自主勉強システムについて紹介したいと思います。

松森 靖行(まつもり やすゆき)
大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。
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