今年度も引き続き、つれづれ日誌を執筆することになりました。どうぞよろしくお願い致します。
今年度は3年間勤めた前任校から異動し、新たな環境で教育実践に励むことになりました。勤務環境が変わっても、私自身の教育哲学やスタイルが変わるものではありませんが、今年度の自己研修の構想について、少しお話しします。
私のオリジナル教育実践「まるごと教育」は、今年度で8年目となります。その概要については、昨年4月のつれづれ日誌に書かせていただきました。昨年度は、「自ら勇気を発揮し、みんなで伸びる『まるごと教育』」をテーマに、チーム制を核とした学級づくりを行うとともに、授業づくりと一体化することで、個も集団も伸びていけるという実践を行ってきました。(本実践は、「21世紀ぐんま教育賞」奨励賞を受賞しました。)
今年度の「まるごと教育」は、すでにつれづれ日誌に書かせていただいた「新たな環境教育」(1月20日公開)と「教育の縦糸と横糸」(2月3日公開)を、本格的に実践していくことです。
ところで、東日本大震災が発生して以来、「環境」が再び注目されてきています。これまで環境問題と言うと、水質・大気汚染や地球温暖化など人間活動に起因した環境悪化や変化を問題としたものでした。
東日本大震災発生により、改めて日本は「地震国」であるということを認識することになりました。そして、地震による直接的な揺れに対する耐震性とともに、二次的な津波や土砂崩れなどに対する備えをする必要性を、誰もが感じることになりました。したがって、国や行政だけでなく個人レベルでも、できることを模索する動きが出てきています。
つまり、自然環境が人を動かすことになったと言えます。このことは、「人は環境の中で生きている」ことを実感することになったとも言えましょう。
さて、こうした事実から何が考えられるでしょうか。
私は、「環境が人を動かす」という点をとらえて、教育実践に活かそうと考えています。つまり、「教育環境を整えることで、子どもの学習しようとする関心意欲を高め、やりたくなるようにする(これを「湧気」と呼びます=造語)」ことを考えています。そして、子どもが見せるよい芽を価値づけることで、また新たな環境づくりをして、個人の中や学級の中に拡げていこうと思っています。
具体的な実践はこれからです。
「まるごと教育2012」は、「湧気を発揮したくなる新環境教育」として、このつれづれ日誌にも経過を書いていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。
大谷 雅昭(おおたに まさあき)
群馬県藤岡市立鬼石小学校 教諭
子どもと子どもたち、つまり個と集団を相乗効果で育てる独自の「まるごと教育」を進化させると共に、「教育の高速化運動」を推進しています。子ども自身が成長を実感し、自ら伸びていく様子もつれづれに綴っていきます。
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