「伝えよう 大切にしたい名言」
立春が過ぎ暦の上では春ですが、まだまだ寒さが厳しい日が続いています。
皆さまいかがお過ごしですか。寒い毎日ですが、私はこの2月が1年の中で一番好きです。一年の中で一番空が美しく、水が清らかなのが2月なのではないかと感じるのです。
さて第6学年 国語の単元で「伝えよう 大切にしたい名言」(東京書籍)という学習がありました。
名言を集めを行う中で自分が気に入った物を選び、これからの生き方の糧にしようというねらいです。学習の手順は以下の通りで行いました。
(1)本やインターネット、家の人に取材するなどして名言を集める。
(2)みんなが取材してきたカードを、「友達」「生き方」「将来」「ことわざ」などに分類する。
(3)自分が気に入ったいくつかの名言をノートに写す。
(4)その中から一つだけを選び「クラスの名言集」として冊子にまとめる。
なかなかいいものが集まりました
クラス全体で300程の名言が集まりました。すごい数です。そしてその内容もなかなか良いものが集まりました。
私は子どもたちが気に入った名言をどのように集めるか、最初は評価する立場で観察していたのですが、そのうち
「これはなかなかよいぞ。」
というものがいくつも見つかり、いつの間にか自分も名言選びに夢中になってしまいました。そこで私が気に入った名言をご紹介します。
- 最善を尽くす人に対して、物事は最善の展開をする。 (タイ・ボイド)
- 乳児には、肌を離さないで
幼児には、手を放さないで
小学生には、目を離さないで
思春期には、心を離さないで (内田美智子)
- あなたには、なすべきことがあります。
あなたにしかできない、大切なことがあるはずです。 (ナイチンゲール)
- 進歩とは、反省の厳しさに正比例する。 (本田宗一郎)
- 「私は正しく生きてきたのだ。」とおごった考えの人は怖い。 (黒澤明)
うーん。名言にはパワーがありますね。たくさんのエネルギーをもらいました。
名言集めの学習が成功したわけ
この学習は子どもたちにも大変好評でした。みんな夢中になってカードを読み、気に入った名言を次々とノートに書き写していました。
私も含め、どうしてこの学習が成功したのでしょう。
一つには、自分が日頃読む本や接する人たちが、自分の趣味や仕事などを中心に偏っているために、他の人が選んだ名言を目にすることは新鮮だったのではないかということがあると思います。まるで自分の知らない世界に触れたような感動さえ覚えます。
「授業のおもしろさ」「知恵が集まるすばらしさ」を感じることができた単元でした。
この学習のまとめとして、来週の授業参観で選んだ名言のスピーチをすることにしました。
ちなみに、子どもたちに大人気だった名言は、ある男子A君のお母さんの名言
『勉強しなさい。』
でした。ストレートな言葉にA君の明るく元気なキャラクターが重なりユニークさが感じられたのでした。
それではまた。

鷺嶋 優一(さぎしま ゆういち)
栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭
この春、勤務校が変わりました。異動したての新鮮な気持ちをダイレクトにつづりたいと思います。そして「ICTと幸せ」についても小学校教育の視点から考えます。
同じテーマの執筆者
ご意見・ご要望、お待ちしています!
この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)
「教育エッセイ」の最新記事
