2012.01.30
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豆腐のような通信を!~(1)マメで (2)四角く (3)やわらかく (4)面白く

米子市立福米東小学校 教諭 西村 健吾

touhu nabe class paper

 豆腐のような通信を!

 この「教育つれづれ日誌」へ2週間に1回のペースで寄書させていただくのも,早いもので本稿で9回目となりました。 この2週間という「時」の短さを,これほど実感したことがあったでしょうか(笑)。

 

 さて,その間,誠に拙い学級経営の一端を,これまた拙い学級通信を通じてご紹介できれば…というコンセプトで開陳してきておりますが,当初から,私の学級通信に対する構え,方針,提案についてお伝えせねばと思ってきました。ですが,ある程度,内容(実践例)を概観していただいてから…という思いで頃合いを見計らっておりました。

 そろそろ…というわけで,今回は,プロフィールにも掲げた「豆腐のような通信を!「(1)マメで (2)四角く (3)やわらかく (4)面白く)」についての詳述を…長々と…。

 

(1) マメ(豆)に

 まずは通信の発行頻度について。

 日々の教室経営の様子を,短期的に(毎日)発信し続けておられる先生。或いは,機を捉えて,中期的に発信しておられる先生。1ヶ月(1週間)に1回などと決め,定期的に発信しておられる先生…。その頻度は,先生方,或いは学年・学校によって実際まちまちです。

 ちなみに私の場合,学級通信を毎日出すことはできていません。社会の急激な変化により,生活基盤となる家庭環境が揺らいできている中,忙しい保護者の方に毎日喜んで目を通してもらうだけの通信を出す自信がないこともその理由の一つです。

 

 ですが,多種多様な価値観を持つ子ども達や保護者を相手に,よりよい学級経営に向けたツールの一つとして学級通信を利用しようと思えば,やはりある程度のマメさ(頻度・量)は必要だと思われます。

 私の場合,目安として年間100号を掲げています。あくまで私の通信の文章量が基準ですが,経験上,これぐらいが保護者の過度の負担にもなりすぎず,かといって情報量に乏しく「学校の様子がわからない。」といったことにもならず…かな?…という勝手な思いから目安としている数字です。

 

(2) 四角く

 「子どもは 家庭で育ち 学校で学び 地域で伸びる」とは,私の勤務校(米子市立伯仙小学校)の,学校・家庭・地域連携のキャッチフレーズです。

 とりわけ,学校と家庭の連携の重要性は今更言うまでもありません。しかし,子どもへの「躾」然り,「家庭学習」然り,家庭教育力の低下が叫ばれて久しい昨今 ,こうした連携ができにくくなってきていることも一つの事実…。

 そんな中,学校が家庭に果たす(伝える )役目も拡がらざるを得ない状況に来ているのではないかと常々思っています。その手段の一つである学級通信においても,従来の「教室日記型」「事務連絡型」のみの形態から脱却し,より積極的に,教育情報なり,教育方針なり,教育時事問題なりを家庭に伝え,啓発していくことも大切なのではないかと考えています。

 

(3) やわらかく (4) 面白く

 しかし,発行頻度に関わらず,また,どんなに教師の思いを述べようが,教育情報を発信しようが,肝心の子ども達や保護者の手にとって読んでもらえなければ意味がありません。経験上,手にとって読んでもらいにくい通信とは次のようなものです。あくまで主観です。自戒の意も含みます。

ア.文章量が多く,文字ばかりの通信。

イ.段組が単純で,紙の端から端まで文字が続く通信。

ウ.内容がワンパターンでバリエーションに乏しい通信。

エ.毎号のように教師の熱い思いをぶつける通信。

 「(2)四角く」と相反するようですが,とりわけ注意すべきは「エ」です。従来であれば,どのような形であれ,教師の考える「こうしましょう」「ああしましょう」が,子ども達にも保護者にもパッと受け入れてもらえていました。ところが,時代の変化に伴い,多種多様な価値観を持つ子どもや保護者が現れ,従来ほど簡単ではなくなってきています。せっかくよかれと思って書いた通信が,「見にくい」「つまらない」「重たい」「鼻につく」などと揶揄されるようでは,学級経営上,かえって逆効果です。

 学級経営の要所で発行する「(4)四角く(啓発型通信)」の伝え方を工夫すると同時に,その効果を上げるためにも,それ以外の通信での,視覚的・内容的な「(3)やわらかさ」「(4)面白さ」は必須であると考えています。

 

  

 以上,長々と拙文を並べました。

 この,ベースとなる「豆腐」に,ピリッと辛いしょうがやもみじおろしを加えたり,旨味を増すかつお節を加えたり,色とりどりの具が入った鍋に一緒に入ってぐつぐつと温まったり…。その時々の教室経営の状況,子ども達や保護者の反応などに応じて,味付けや調理方法を上手に使い分けることが,「担任の腕の見せ所(=課題)」といったところでしょうか…。

西村 健吾(にしむら けんご)

米子市立福米東小学校 教諭
「豆腐のような通信を!(1.マメで 2.四角く 3.やわらかく 4.面白く)」をモットーに、学級経営に果たす通信の役割を見直し、日夜創意工夫に励んでいます。一つの実践提供になれば…。

同じテーマの執筆者
  • 川村幸久

    大阪市立堀江小学校 主幹教諭
    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

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