京都旅行に行きました
昨年暮れに、家族で京都旅行に行きました。
京都をしっかり見るのは高校の修学旅行以来です。
初日は嵯峨野の天竜寺、東山の南禅寺・銀閣寺などを回りました。年末とあって、どの寺もお正月の準備作業中でしたが、人が少なくてゆっくり鑑賞できました。二日目は私が大好きな坂本龍馬ゆかりの霊山護国神社や高台寺などを巡ったり、貸自転車で中心部の本能寺や京都御苑などを回りました。京都はまさに歴史の宝庫。ちょっと歩けばすぐお寺があるし、見学しながら歴史上の出来事を思い浮かべると平安、鎌倉、安土桃山、江戸など、あっという間にタイムスリップする感覚が不思議です。
そして三日目。三十三間堂と東寺をめぐった時に、仏像に出会ってしまったのです。
仏像に魅せられて
三十三間堂には千手観音像の周りに千体の仏像があります。その数と迫力にまず圧倒されてしまいました。千体の中には必ず会いたい人に似た像があると言われているそうです。一体一体鑑賞していくとそれぞれ表情が違っていて、初めて「仏像もおもしろいな。」と思いました。
そして次に訪れたのが東寺です。講堂で、『大日如来』の豊かな表情に魅せられました。その美しく豊かな表情。「いつまでも鑑賞していたいな」と思いつつ、去り際にお賽銭をあげました。
整理されると見えてくる
帰宅してから、仏像にもっと迫りたいという気持ちが高まりました。
★その(1)
まず『仏像の基本』(枻出版社)を買い勉強開始。その本によると、仏像の世界は以下のような4つのステージに分かれているとのこと。
○如来:真理にめざめたもの。会社でいえば社長
○菩薩:真理を求め修行中。会社でいえば部長
○明王:教えに従わないものを恐ろしい姿で教化する。会社でいえば係長
○天:古代インドの神々が仏の世界に入ったもの。一般社員
(以上『仏像の基本』から引用)
なるほど。
また如来も釈迦如来、阿弥陀如来、大日如来、薬師如来などがあることや、手の組み方や指の形にも意味があること。乗り物や着物、立ち位置など、今まで漠然と「仏さま」とだけ見ていたものが、頭の中で整理されてくるとますます面白くなりました。
★その(2)
町の図書館から美術図鑑を借りてきて鑑賞開始。
部分的に細かく見たり、全体を眺めたり。これは楽しい。
★その(3)
近隣の寺を回って仏像鑑賞開始!
身近にいるではありませんか。薬師如来。観音菩薩。
いやしの効用あり
気がつくと、リラックスしている自分がいました。
忙しい毎日の中で必要な癒しです。
さらに、仏像の表情や手の動きなどは教師として子供に接するときのお手本のような気がしてきました。私の職場にも仏さまのような柔和な表情で話をしてくれる先輩がいます。仏像の姿は理想像なのでしょう。
というわけで、すっかり仏像にはまっている今日この頃です。
(冒頭の写真は、東寺をバックにした私です。)

鷺嶋 優一(さぎしま ゆういち)
栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭
この春、勤務校が変わりました。異動したての新鮮な気持ちをダイレクトにつづりたいと思います。そして「ICTと幸せ」についても小学校教育の視点から考えます。
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