2012 新たな年のスタート
あけましておめでとうございます。
いよいよ2012年がスタートしました。日本全体を考えると、今年最大の課題のひとつは東日本大震災の復興です。昨年はまだまだ復旧の段階でありました。「復旧と復興はまったく違う。」このことは、昨年震災のボランティアに参加して、現地の方からお聞きしました。特に震災において親を亡くしてしまった子供たちの物心両面でのケアを考えるとスピーディーな対応が求められます。国全体でがんばって解決していきたいですね。
また今年は中学校において新学習指導要領の完全実施となる年です。昨年、小学校で完全実施となりましたが、その経験から考えると中学校でも教育内容がますます過密になってくるという心配があります。
そこで、初夢と称して大胆な教育改革を考えてみました。私は小学校の教員ですので、小学校について、こうなったら!という提案です。
初夢その1 学校は午後2時終了
基本的に授業は午前中で終了です。
午前中に行う授業は、国語・算数・社会・理科・生活・道徳の時間・学活。学級担任が教える教科はそれだけです。給食や清掃、帰りの会が終わる午後2時ごろ「さようなら。」をします。児童下校後、教師は教材研究、授業準備をしっかり行います。これにより、授業の質は格段に上がるでしょう。退勤時刻まで3時間あるのですから。 では、その他の教科はどうするか?地域力の登場です。
初夢その2 芸術・体育などは地域開放へ
音楽・図工・家庭科・体育・英語活動・総合的な学習の時間は、地域の力を生かすのです。
地域にはすばらしい才能をもっている方がたくさんいます。音楽はピアノ教室の先生。図工は絵画教室の先生、家庭科は料理教室の先生、体育はスポーツクラブのみなさん。英語は英会話教室の先生。総合的な学習は地域在住の博学の方。その中には経験豊富な高齢者や有能な保護者の方、退職された元教師の方などがいらっしゃることでしょう。午後2時以降はそのみなさんの力を借りるのです。きっと地域独自のすばらしい学習が展開されることでしょう。
要は、学校教育の質的転換を求めて
みなさん、これらの提案いかがでしょう?
あくまでもこれは初夢ですよ。
しかし学校教育は今、質的な転換を強く求められていることも事実です。
夢は夢として、現実は自分自身ができることを精一杯やって生きたいと強く思っている新春であります。
今年もよろしくお願いします。

鷺嶋 優一(さぎしま ゆういち)
栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭
この春、勤務校が変わりました。異動したての新鮮な気持ちをダイレクトにつづりたいと思います。そして「ICTと幸せ」についても小学校教育の視点から考えます。
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