2011.09.22
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僕の子育て雑感(2)

北海道札幌養護学校 教諭 青木 一真

 今回の執筆で半年の節目となりますが、秋の連休中ということもあり軽い記事を。

 僕には二人の息子がいます。上は小1で下の子が19日で3歳になりました。教員ですが家庭に帰れば一人の親。他の皆さんと同じように悩み育ちながらの子育てです。(失敗談は以前書かせて頂きました。)

 子どもも二人目ともなると「雑」になるもので、撮りためた写真やビデオの量が極端に違ったり、少々危ないかなという動きをしても手を出すのがワンテンポ遅かったり。ある意味大らかなのですが、「雑」さに気づき、さすがに「ごめんね」という気分にもなります。(寝返りの瞬間を取りたいがために、仰向けのままの長男の映像が10分以上残っていたりということもあります。)

 二人以上子どものいる友人や同僚と話をしても、だいたい同じ感想を語ってくれますし、割と一般的なことなのでしょう。子育てに気負わなくなったという事でもあるのでしょうが、逆に長男には構い過ぎた気もします。

 兄弟の間で気質が違うというような話を良く聞きましたが、こうした環境の要因もあるのでしょう。僕自身も男3人兄弟の長男ですので、二人の息子に僕と弟たちの幼少期を重ねてみたりもします。僕はやはり長男タイプですね。

 

 さて、次男は来年から幼稚園に通う予定なのですが、妻は現在あちらこちらと見学に行き、その感想を教えてくれます。お勉強系と言われているところが根性論教育だったり、山猿系と言われるところが対人関係の指導が丁寧だったりと意外な報告を楽しんで聞いています。

 長男は入園時に「みんな遊んでばかりで勝手すぎる。」と怒って帰ってきたというエピソードがあり、次男は多分真逆なエピソードを作りそうで楽しみやら心配やら。物怖じしないのが長所の次男なのですが、自由すぎる面もあり集団生活からの逸脱も想像できます。兄弟同じ所の方が勝手を知っている分、楽なのですが、少しでも個性に合った幼稚園を選んであげたいというのが僕と妻の思いです。

 英語、体育、音楽など各園によって力を入れているところや施設の綺麗さなど目立つ違いも多いようです。少子化で幼稚園間の競争もあるのでしょう。妻が気になるのは、やはり先生方の子どもたちへの対応のようです。お客さんを前にしても普段の指導は透けて見えるものです。先生方個々に経験や力量の差もあるのは当然ですが、選ぶ側に立つと我が身を振り返り複雑な気分にもなります。ただ、良いと言われる園はそれなりの経済負担も必要なようですね(頭が痛いです)。

 

 幼稚園は選べますが札幌の公立の学校は学区があるので選べません(特例通学区を持つ学校もありますが)。私立、国立も小学校は一つずつですので、いわゆる「お受験」的な物はこちらではメジャーではなく、ほぼ地域の学校に進むことになります。中学になると私立受験という選択肢が何校か増えるのですが、我が家の場合は私立に通わせる経済的な余裕はありませんので。

 札幌への転勤が息子達の就学前でしたので、僕は住む場所を選ぶ事で小学校区と中学校区を「選び」ました。公教育に身を置く立場として、言って良いことなのか迷いますが「学校格差、地域格差」は市内でもあると思っています。僕が選んだ基準は学力という観点でなく落ち着いて教育を受けられる環境をという観点でですが。

 

 僕の勤務先にも多くの保護者の方が就学のための見学にいらっしゃいます。児童生徒数増加のため校舎の狭隘化もあり、教育環境としては必ずしも良いとは思わないのですが、あえて本校を選んで下さる方もおり、自然と頭が下がります。少しでも我が子に合った環境をという思いは同じなので。ただ、先生の「アタリ、ハズレ」は、あるでしょう。先生を選ぶことはできません。僕自身に十分な「ハズレ」の要素が含まれています。職場の同僚がお子さんの学校の担任がいかにひどいかを休憩時間に話していました。仲の良い保護者の方が「ハズレ」を引いた時はとにかく1年間やり過ごし次に期待すると言っていました。

 さて、僕は教員としてどう思われているのでしょうね。そしてこれから僕は親としてどう思うのでしょうか。教員として親としての成長の中でいろいろ思いも移り変わりそうです。

青木 一真(あおき かずま)

北海道札幌養護学校 教諭
前任校では特別支援教育コーディネーターを3年間務めさせていただきました。昨年度、異動と共に久しぶりの学級担任に戻り右往左往。良い教育を迷いつつ模索する日々です。

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