2011.09.14
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「つなげる」「ひろげる」コーディネーター

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長 安居 長敏

琵琶湖およびその周辺において、住民が河川に関心を持つような活動に取り組むとともに、住民と住民ならびに住民と行政をつなぐ「琵琶湖河川レンジャー」という制度があります。琵琶湖流域の魅力を「つなげる」「ひろげる」コーディネーターとして、河川をキーワードにさまざまな立場の人の思いをつなげる場を企画・調整していくのが、その主な役割です。

9月初旬、インターネット上の情報がきっかけで知った制度ですが、ふだん思っていることを活かす場として、あるいは学校現場での関わりの一環として、レンジャーになって活動していくことで見えてくるものがあるのではないかと、応募してみることにしました。

ちょうど、選考にあたる「制度運営委員会」が近々開催されるということで、9月7日締切との連絡を受け、ドタバタの中、エントリーシートを提出。幸運にも書類審査を通過し、9月12日に面接を受けることになりました。これを読んでいただく頃に結果が出ているかどうかわかりませんが、もし合格して活動するようになったら、またこの場でレポートしたいと思います。

ということで、今回はエントリーの際、その思いをまとめた提言の一端を紹介したいと思います。

「まるごと愛知川」 ~知ろう、歩こう、育てよう! 鈴鹿の源流から琵琶湖まで~

《思いの根底にあること》

私自身、愛知川流域に住んでいますが、子どもの頃は夏になると川遊びをし、春には両岸の集落から御神輿を河原に繰り出し、盛大に春祭典が行われていました。また、集落内は水路のように川が流れていて、各家が農業用の田舟を所有し、結婚の荷入れも船を使って行われるなど、琵琶湖はもちろん大小の河川も含めた「水環境」が生活の中にしっかりと根を下ろし、生活の一部として大きな関わりがありました。

現在は、通勤時に愛知川を見ながら車を走らせ、仕事場で子どもたちに地域や環境学習の一環として愛知川を取り上げています。直接、愛知川に身を置いて何かをしているというわけではありませんが、常に傍に愛知川があり、母なる琵琶湖に注ぐ河川の一つとして意識しながら過ごしています。

先の市町村合併で「東近江市」ができ、鈴鹿の源流から琵琶湖まで、愛知川流域全てを市域内に含むようになりました。当時、ラジオの仕事をしていて、これを番組にできないかと考えていました。地域(行政)と愛知川の関わりが以前にも増して重要になり、地域に暮らす人々が愛知川をどう捉え、どういう意識で関わっているか、生の声や活動を紹介しながら、身近な自然として愛知川そのものを掘り下げたかったからです。と同時に、防災という観点も見過ごせません。地域と愛知川のあり方みたいなものを広く考える必要があると強く思いました。

結局、ラジオではイベントや活動を断片的に紹介しただけで終わってしまいましたが、その思いは現在も強く残っており、今回の河川レンジャー応募につながっています。

一方、愛知川に限りませんが、毎日の生活で極めて身近な存在でありながら、ゴミの不法投棄、竹林の管理など、さまざまな問題が後を絶たず、自分の生活の便利さを優先するあまり、河川を含め「自然とともに生きる」意識がなくなりつつある現状に憂いを感じます。今一度、次世代を担う子どもたちや、その指導者たる大人が河川を見つめ直し、生活の基盤としてその存在を認識できるよう、広く「使える」情報をする必要があると思っています。

《具体的方策》

○知ろう

・共通理解のベースとして、WEBサイト「まるごと愛知川」の立ち上げ
・行政と住民の意見交換会の企画・・・行政との連携
・教育および学習の場としての愛知川再発見・・・学校現場との連携

○歩こう

・既存のイベントに付加価値を持たせる・・・永源寺紅葉まつり、大凧まつり、愛知川花火大会など
・個人でも参加できるイベントの企画、実践・・・自然観察会、環境美化活動、四季の写真展など

○育てよう

・愛知川見守り隊の組織・・・流域の自治体単位で組織、必要に応じて連携
・愛知川フォーラムの開催・・・行動した証として、公に発表する場をつくることで意識の高揚をはかる

安居 長敏(やすい ながとし)

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長
私立高校で20年間教員を務めた後、コミュニティFMを2局設立、同時にパソコンサポート事業を起業。再び学校現場に戻り、21世紀型教育のモデルとなる実践をダイナミックに推進中。

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