いい先生やいい生徒がいて、授業に活気があり、進学実績が高く、施設・設備が充実していて、地域に開かれている・・・。
どこをとっても魅力的な学校。
いいねぇ~、そんなところ。
しかし、そんな百花繚乱的な、当たり前の一般論を振りかざしたところで、本校がそこに行き着くまでには相当な覚悟(素地や人材、資金など)が必要だろう。
世間の学校評価基準が「学校のブランドイメージ」中心になっている今、本校が「何で評価してもらうのか」をはっきりさせることが何よりも大切だ。
高い学力育成をめざすのか、どんな子でも受け入れ、手厚い指導を行うのか。
まず基本的な方向性を決めなければ、無駄な労力を費やすだけで、体制すら定まらない。
いたずらに飾り立て、中途半端な「百貨店」をめざすより、こだわりの「専門店」に変えていこう。
うわべだけ整えることはやめ、言っていることとやっていることが一致するような、中身のある指導こそが第一だ。
時代に流されない確固たる信念を持ち、安易に結果を求めず、愚直なまでに基礎基本を大切にした指導で、ほんとうの教育(真の学力育成、真の人間形成)を行っていく・・・。
そんな学校こそが、地域から必要とされる本校の姿に違いない。

安居 長敏(やすい ながとし)
滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長
私立高校で20年間教員を務めた後、コミュニティFMを2局設立、同時にパソコンサポート事業を起業。再び学校現場に戻り、21世紀型教育のモデルとなる実践をダイナミックに推進中。
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