2011.07.19
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気づきのシート

神戸市立兵庫商業高等学校 教諭 特別支援Co 田杼 弘行

7月3日の日曜日に、明石の池での水の事故がありました。亡くなられた3名のご冥福をお祈りします。あの池は、私の住んでいる近くの池で、通りすがりのよく知っている池です。神戸市西区や明石はとくに灌漑用のため池が多く、これまでも数年おきに水難事故があり、そのたびに尊い幼い命が失われています。事故があった数年は、子どもたちの記憶も新鮮ですが、日々生活の中では、そうした教訓は薄れていくようです。これは震災でも戦争でも同じことで、語り部のように次世代へと語りつぐ、情報共有が必要だと改めて思いました。

 

さて、7月4日にS県K市のN氏に来校いただき、本校の職員向け研修で個別の指導計画についてのご講演をいただきました。特別支援教育の講演会はこれまで何度か計画をしてきました。

出口の課題は高校教員や保護者の一番の関心事であり、ある程度の知識は必要ということで,労働局の方を招いての障害者雇用についてやNPO法人で発達障害者支援センターの代表の方からは、障害のある成人の方を対象に、就労支援に関するお話を聞く機会を設けました。また高校生を指導する教員向けの内容として、当事者の方から高校時代にこんな風に接してもらえたらもっと楽に生活ができたことなどを具体的な話を聞くことにより、気づきを深めてもらう目的で行いました。

今年は、こうした流れをプランニングする必要性や重要性を感じてもらうために、個別の指導計画を企画しました。N氏は、これまで高校での特別支援教育の講演について何度か、経験されていたようですが、高校での講演は難しいし、共感が得られにくいので遠慮したいと、あまりよい印象がなかったようです。当初、そうした理由で固辞されました。そこで 本校のこれまでの取り組みについて説明し、今回は個別の指導計画についてのエピソードや保護者対応について、参考になると思うのでお願いしたいということで、承諾をこぎつけることができました。講演終了後、講師としての感想を尋ねたところ、ノッキング(うなづき)も数名の先生からも確認できたので、ある程度の共感は得られたのかなと思った。以前、高校で講演をしたときよりも、感触や手ごたえは感じることができたのでよかった。ということでした。個人的には個別の指導計画についての活用や運用、作成するにあたって保護者と話し合いの中で、配慮しなければならないことの確認ができたのでとても参考になりました。

 

講演の感想(抜粋)を紹介します。

企業の方が、個別の指導計画があるなら引き継いでほしいと言われたのが印象に残りました。同じことが中学→高校間でも言えますし、両方とも、その情報を出せば、不利になるのではという懸念が出る側にあります。しかしその部分を何とかしていかないと、子どもの幸せにつながらないと思いました。


特別支援教育にとって有効なことは、一般の教育活動においても有効であることが再確認できた。
・保護者と話すとき⇒親の悩みを聞く⇒苦労を共感⇒信頼
・学習環境チェック⇒全くその通りだと思う
・個別の指導計画⇒形式よりも引き継ぐ体制が大事
・苦情⇒保護者の本当の願いに気づく(相手の立場に立って考えることが大切)


毎年のように特別支援教育の対象となる生徒が入学してくる状況で、やはりこのような職員研修は必要であろう。個々の生徒に対するサポート体制が必要だと思われるが、まだまだ理解不足の先生方が多いのが非常に気になる。


学習環境チェックのところがたいへん心に残りました。これは、支援の必要な生徒だけではなく、すべての生徒に有効だと思われます。今後の自分自身の教育活動の中で役立てていきたいと考えました。ありがとうございました。

大学入試センター試験の特別措置について具体的な内容を知らなかったため、大変勉強になりました。ありがとうございました。

具体的な事例を用い、わかりやすい説明でした。ありがとうございました。生徒のそれぞれの個性の表現を多面的にとらえ家族の方とのコミュニケーションが大切だと思いました。

 

 

田杼 弘行(たどち ひろゆき)

神戸市立兵庫商業高等学校 教諭 特別支援Co
すべての学校に特別支援教育をという文科省通達から5年目。しかし高校現場でのギャップ。一教師として、できることを探りながら、様々な「話題提供を」と、思っています。

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