2011.03.29
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保護者と学校のやさしい関係

厚沢部町立厚沢部小学校 教頭 久慈 学

 学校はいよいよ3学期のまとめの時期に入った。そして6年生にとっては、小学校生活の締めくくり「卒業式」を目前に控えている。
 
 学級担任は学習面の指導はもちろん卒業文集作り、卒業制作、そして成績表など多忙の極地である。手伝ってあげたいが代わりのできないのがこの卒業担任としての仕事である。自身も去年の今頃は同じような状況であった。 
  
 さて、そんな多忙を極める担任と学校に残っていると、夜の7時ころに6年生の保護者がやってくる。1人、2人ではない。メンバーは違えども、毎回10人は下らない。何をしに集まるのか? 

 それは「卒業生を励ます会」での保護者からのだしものの練習のため。本校では卒業式後のいわゆる「謝恩会」に相当するものが「卒業生を励ます会」である。そこで保護者(といっても全て母親であるが)が、毎年だしものを演じるようだ。 

 今年は伝え聞くところによると「AKB48」の『会いたかった』を歌って踊るようだ。2月から毎週2回、実行委員が中心になって激しい練習の様子が職員室にも響いてくる。 

 もちろん卒業生を励ます目的が第一であろうが、会に参加する我々全教職員にも楽しんでもらおうという気持ちの表れと受け止めている。 

 母親といっても、ほとんどが皆それぞれ日中は仕事をもって働いている中、疲れをおして集まる姿に頭が下がる。 
  
 感心していたら、なんと職員側からもだしものがあるとの知らせが・・・。管理職は勘弁してほしいと願っていたのだが、メンバーの中に名前が連ねてある。しかもそのだしものはモーニング娘の『恋愛レボリューション』。一体どうなることやら。 
  
 先生は子どものために、それを感じ取る保護者は先生(学校)のために、そして自分の両親が学校のために行動するのを見て、子どもたちはまた何かを感じ取るのであろう。都会の大規模校では難しいことが、ここ北海道の片田舎ではできてしまうことが素晴らしくもあり、誇らしくもある。

久慈 学(くじ まなぶ)

厚沢部町立厚沢部小学校 教頭
北海道で小学校教員、今年は教頭職三年目。ニューデリー日本人学校での経験を生かし、片田舎から世界を、世界から片田舎を見つめつつ発信したいと思います。

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