2011.02.03
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

「一部手書き文書」で伝わることは?

栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭 鷺嶋 優一

毎日寒い日が続きますね。でも暦の上では明日からもう春になります。以前にも書きましたが、2月は「光の月」と言われます。私の一番好きな月です。光も水もまるで生まれたてのようなみずみずしさです。そんな自然の美しさを感じながら年度末もがんばっていきましょう。
 さて今回のテーマは「手書き」についてです。

 数か月前のこと。いつものように学級通信をパソコンで作成しプリントアウトしました。数分たってから推敲するために読み直していると、書き忘れていた項目がありました。パソコンはすでにシャットダウンしてしまっており、面倒なので手書きで書き加え、管理職に見てもらうため提出しました。
 すると、それを読んだ校長先生が、
「情報教育を推進している先生の文書に、手書きの部分があるとほっとするね。」
と言われました。
 更に、先週には教育委員さんの訪問があり、お一人の委員さんが、次のように同じようなことをおっしゃっておられました。
「最近手書きの文章を見る機会が少ないのですが、手書きは温かさが伝わりますね。学校教育の大切な部分ではないのでしょうか。」

 手書きは確かにいいと私も最近特に感じます。どうしていいのでしょうか。私なりに考えてみました。その結果3つの考えが思い浮かびました。
 その1:その人らしさが伝わる。
 その2:確かにその人が書いた(文書を作成した)ということの証しが伝わる。
 その3:丁寧に書くことにより、読み手への敬意や心が伝わる。
 
 文字は人なり。パソコンで作成したものではなかなか伝わりにくいことも、手書きならば、短い文でもかなり文字以外の情報が伝わるのでしょう。
 校長先生に手書きの良さを気付かせてもらってからは、学級通信などは意図的に「一部手書き」の文書を作成しています。私の隣の席の先生の学級通信は毎回ほとんどが手書きです。その先生のこだわりだそうです。私にはそこまではできませんが。

 ほんのひと手間。一部手書きは、意外に大切なテクニックのような気がします。

追伸:この文章も手書きにできないかなあと考えていたときに、ふと思いつきました。写真という手があるじゃないかと。
 ということで右上に私の手書き文字写真を載せました。うまい字ではありませんが、はてさて、何か伝わりましたでしょうか? 
P1000739.JPG

鷺嶋 優一(さぎしま ゆういち)

栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭
この春、勤務校が変わりました。異動したての新鮮な気持ちをダイレクトにつづりたいと思います。そして「ICTと幸せ」についても小学校教育の視点から考えます。

同じテーマの執筆者
  • 樋口 万太郎

    京都教育大学付属桃山小学校

  • 石丸 貴史

    福岡工業大学附属城東高等学校 教務主任

  • 郡司 竜平

    北海道札幌養護学校 教諭

  • 中原 正治

    元徳島県立新野高等学校 教諭

  • 中川 宣子

    京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究会

  • 川村幸久

    大阪市立堀江小学校 主幹教諭
    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

  • 大吉 慎太郎

    大阪市立放出小学校 教諭

  • 清水 智

    長野県公立小学校非常勤講師

  • 齋藤 大樹

    浦安市立美浜北小学校 教諭

  • 宮澤 大陸

    東京都東大和市立第八小学校

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop