道南厚沢部町にも待望の?雪が降り、一夜にして町は銀世界となりました。私は、このモノクロームの景色がとても大好きです。春も大好きですが、それはこのモノクロームの世界とのコントラストによるものだと思います。
さて、今回はつい先日、第一学年の学級におじゃまして、道徳の授業をさせていただいたことを書きます。
管理職になると授業をもたなくなるのが普通です。でも、私は昔から「教師は授業で勝負」と考えているので、未だにチャンスがあれば授業させていただく機会を伺っています。研究授業や参観日に若い先生方の授業を見せていただいて、色々とお話する機会があるのですが、自分の授業も見ていただいて、双方向で語り合うことが重要だと思うのです。
授業の概略は以下のとおりです。
(1)ねらい・・・ひとりぼっちのいのししくんの気持ちや、「いっしょにあそぼう、いのししくん」と声をかける うさぎさんらの行動から、友だちに対するやさしい気持ちの大切さに気づくことができる。
(2)資料のあらすじ・・・森に、たのしいことがあると明るい色、かなしいことがあるとさみしい色のはっぱになる「こころはっぱのき」がある。ある日、うさぎさん、たぬきくん、きつねくんがその木の上で遊んでいると、ひっこしてきたばかりのいのししくんがやってくる。いのししくんは「ああ、ともだちほしいな。どうしたらぼく、ともだちできるのかなあ。」とひとりごと。それを見た3人は「友だちになって」「いっしょにあそぼう」と声をかける。いのししくんは、どっすんどっすんとよろこんでとびはねる。すると「こころはっぱのき」のはっぱがさあっときれいに変わって、ひらひら舞い落ちる。
授業では、さみしいいのししくんの様子をみんなで考えました。
・ぼく、ともだちできるかな、できなかったらかなしいよー。
・はずかしいよ、どうすればいいかな。
・ぼく、ひっこしてきたのにおともだちがいないよ。
など、14人中13人の子が書き、発表することができました。
次に、さみしいいのしし君の様子を見て、3人はどうしたかを考えさせました。
・友だちになろう
・いっしょに遊ぼうよ
など、こちらも13人の子が考えることができました。
4人の気持ちや行動を考え、最後は「今まで学校や家で、友だちにやさしくできたこと」
それだけでなく、みんなのためにできたことなどを葉っぱに書かせました。こちらも1人をのぞいてみな書くことができました。
授業はほぼ、こちらのねらいどおり進んだか、に見えました。が、、、
わたしはやはり、どうしても、書いたり発表できなかった一人の子が気になります。資料の理解ができていないわけではない、担任外の教師の授業を受け入れられなかった様子でもない、、、。
結論から言うと、やはり一人一人の子どもたちの理解が足りなかったのでは、と反省しました。1年生14名、毎日校舎内外で声がけをしているつもりでも、学級担任が理解しているようには児童理解ができていなかったのです。もし理解出来ていたならば、その子にあった適切な声がけや励まし方ができていたのではないかと思うのです。
教師の意図したように、発表したり書いたり表現できる子ばかりだと、こんなに楽なことはありません。しかし、大切なのはそうできないあるいはできなかった「一人の子」に対してどうしたらよいのかを考える事ではないでしょうか。
さあ、今日はこれからわんぱく5年生を相手に、「不撓不屈・公正」あたりをねらいとし、柔道の篠原選手を教材に授業する予定です。
やってもやってもゴールのない「授業者への道」。見えないゴール目指して教師は進む・・・。
(写真は、上:授業者 中:児童 下:雪景色の学校)
さて、今回はつい先日、第一学年の学級におじゃまして、道徳の授業をさせていただいたことを書きます。
管理職になると授業をもたなくなるのが普通です。でも、私は昔から「教師は授業で勝負」と考えているので、未だにチャンスがあれば授業させていただく機会を伺っています。研究授業や参観日に若い先生方の授業を見せていただいて、色々とお話する機会があるのですが、自分の授業も見ていただいて、双方向で語り合うことが重要だと思うのです。
授業の概略は以下のとおりです。
(1)ねらい・・・ひとりぼっちのいのししくんの気持ちや、「いっしょにあそぼう、いのししくん」と声をかける うさぎさんらの行動から、友だちに対するやさしい気持ちの大切さに気づくことができる。
(2)資料のあらすじ・・・森に、たのしいことがあると明るい色、かなしいことがあるとさみしい色のはっぱになる「こころはっぱのき」がある。ある日、うさぎさん、たぬきくん、きつねくんがその木の上で遊んでいると、ひっこしてきたばかりのいのししくんがやってくる。いのししくんは「ああ、ともだちほしいな。どうしたらぼく、ともだちできるのかなあ。」とひとりごと。それを見た3人は「友だちになって」「いっしょにあそぼう」と声をかける。いのししくんは、どっすんどっすんとよろこんでとびはねる。すると「こころはっぱのき」のはっぱがさあっときれいに変わって、ひらひら舞い落ちる。
授業では、さみしいいのししくんの様子をみんなで考えました。
・ぼく、ともだちできるかな、できなかったらかなしいよー。
・はずかしいよ、どうすればいいかな。
・ぼく、ひっこしてきたのにおともだちがいないよ。
など、14人中13人の子が書き、発表することができました。
次に、さみしいいのしし君の様子を見て、3人はどうしたかを考えさせました。
・友だちになろう
・いっしょに遊ぼうよ
など、こちらも13人の子が考えることができました。
4人の気持ちや行動を考え、最後は「今まで学校や家で、友だちにやさしくできたこと」
それだけでなく、みんなのためにできたことなどを葉っぱに書かせました。こちらも1人をのぞいてみな書くことができました。
授業はほぼ、こちらのねらいどおり進んだか、に見えました。が、、、
わたしはやはり、どうしても、書いたり発表できなかった一人の子が気になります。資料の理解ができていないわけではない、担任外の教師の授業を受け入れられなかった様子でもない、、、。
結論から言うと、やはり一人一人の子どもたちの理解が足りなかったのでは、と反省しました。1年生14名、毎日校舎内外で声がけをしているつもりでも、学級担任が理解しているようには児童理解ができていなかったのです。もし理解出来ていたならば、その子にあった適切な声がけや励まし方ができていたのではないかと思うのです。
教師の意図したように、発表したり書いたり表現できる子ばかりだと、こんなに楽なことはありません。しかし、大切なのはそうできないあるいはできなかった「一人の子」に対してどうしたらよいのかを考える事ではないでしょうか。
さあ、今日はこれからわんぱく5年生を相手に、「不撓不屈・公正」あたりをねらいとし、柔道の篠原選手を教材に授業する予定です。
やってもやってもゴールのない「授業者への道」。見えないゴール目指して教師は進む・・・。
(写真は、上:授業者 中:児童 下:雪景色の学校)
久慈 学(くじ まなぶ)
厚沢部町立厚沢部小学校 教頭
北海道で小学校教員、今年は教頭職三年目。ニューデリー日本人学校での経験を生かし、片田舎から世界を、世界から片田舎を見つめつつ発信したいと思います。
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