過日、平成22年度「環境教育研修会」に参加しました。本研修会は、全国小中学校環境教育研究会と東京電力株式会社の共催により実施されているものです。本年度は、尾瀬と当間(あてま)高原(新潟県十日町市)を会場に、それぞれ1泊2日の日程で開催されました。
私は都合で、当間高原での研修会を申し込みました。応募者多数の場合は抽選とのことでしたが、参加がかないました。久しぶりに、自分の得意とする分野の研修会ですので、ワクワクする思いで開催日を心待ちにしました。
会場の当間高原は、新潟県十日町市珠川にあり、人と自然とのかかわりにより里山環境が築かれていました。本研修会は、自然観察の指導法について学ぶとともに、理科や総合的な学習の時間など教育現場での活用を念頭においた「自然観察プログラム」を作成することをねらいとして行われました。
まだ、残暑が残る中、50名ほどの参加者が越後湯沢駅に集合し、2台のバスに分乗して、会場となる当間高原リゾートベルナティオに向かいました。広大な高原模様の中に、その環境にマッチしたリゾートホテルが出現しました(写真 上)。そこは、東京電力グループ会社が運営するもので、同社は「尾瀬」を中心に環境分野への貢献をすすめる活動の一環として、当間高原に「森と水の教室 ポポラ」を建設していました。「ポポラ」で、同地の動植物の生態系の調査研究を継続的に行い、その成果を展示・公表しています。また、これらの成果を踏まえ、人と自然とのかかわりによって築かれた自然環境の仕組みと大切さを理解するためのプログラムを作成し、実施・提供していました。本研修会は、そのプログラム作成の一助として行われるものです。
さて、会場到着後、早速、8つに班分けされて開会式となりました。そこでは、開催の趣旨及び研修会プログラムの説明と、講師であるナチュラリストである佐々木洋先生の紹介がありました。
昼食後、講師による基調講演となり、自然体験学習にあたっての基本理念や実践の心構えなどの講義が行われました。また、生物多様性やCOP10についての話もありました。そして、私たちにとって最大の課題である「自然観察プログラム作成方法」についての話が続きました。それは、クラス単位で1単位時間を使い、学校やその周辺でできるプログラムを作成し、発表会はダイジェスト版として10分程度で行うとのことでした。
その後、実際にフィールドに出て、当間高原の自然観察と同プログラム作成のためのネタ探しを行いました(写真 中)。全くの自然だけでなく、人と自然の関わりの中で、何を学び、何を学ばせるプログラムを作成するかが、大きな課題となりました。
16時から班別のワークショップとなりましたが、明日の9時から開発した学習プログラムの発表です。どこから、どう進めるのか。私のグループは7名。経験年数も学校もバラバラです。
そこでまず、対象学年と教科を決めることにしました。フィールドの様子や新学習指導要領における環境教育指導単元などから、私のグループは、対象を2年生の生活科として、自然への興味関心を高め、親しみを持たせるプログラムを作成することにしました。
7人のブレーンストーミングをまとめ、『さがせ、ピッタンコ!』と題する実物サンプルを提示し、それをフィールドの中から探して合わせるという活動を考えました。そして、フィールドワークの中で見つけた物の中から、五感を使って探せるような物を8つ選ぶ作業をしました。
そうしているうちに、入浴・夕食の時間になりました。19時からはナイトハイクが行われ、夜の自然観察が行われるからです。灯火に集まる虫や秋の虫の音を聞いたり、夜行性の動物についての説明を受けました。その後、班別のワークショップを行い、具体的なプログラムを作成しました。プログラムの所要時間を決め、準備物を確認し、実施手順や効果的な演出等について考えました。また、発表用の提示物やダイジェスト版の流れも考えました。そうしているうちに22時になり、1日目が終了となりました。
翌日は、午前6時半からワークショップを始め、発表の最終確認を行いました。朝食後、9時から班別発表のワークショップとなりました。
どの班も短時間でよくこれだけできたと感心する内容でした。私たちの班の『さがせ、ピッタンコ!』(写真 下)も、ねらいに添ったわかりやすいプログラムとして、好評でした。発表はフィールドに出て行うもので、それぞれ熱演のために12時過ぎにまで及びました。昼食後、「自然体験活動リーダー資格取得のための講義」があり、午後2時から閉会式が行われました。修了証もいただくことができました。
大変、忙しい日程で、初参加のための戸惑いもありました。しかし、当間高原の興味深い自然環境の中での研修会は、自分自身の中に新たな風が吹き込まれたような清々しい気持ちで帰ってきました。
今後、私たちのプログラムが、当間の「ポポラ」や参加者の学校で行われたり、公表されたりすることが楽しみです。
できたら、来年も参加し、今年の反省を踏まえて、さらに充実した「自然観察プログラム」を作成したいと思いました。
私は都合で、当間高原での研修会を申し込みました。応募者多数の場合は抽選とのことでしたが、参加がかないました。久しぶりに、自分の得意とする分野の研修会ですので、ワクワクする思いで開催日を心待ちにしました。
会場の当間高原は、新潟県十日町市珠川にあり、人と自然とのかかわりにより里山環境が築かれていました。本研修会は、自然観察の指導法について学ぶとともに、理科や総合的な学習の時間など教育現場での活用を念頭においた「自然観察プログラム」を作成することをねらいとして行われました。
まだ、残暑が残る中、50名ほどの参加者が越後湯沢駅に集合し、2台のバスに分乗して、会場となる当間高原リゾートベルナティオに向かいました。広大な高原模様の中に、その環境にマッチしたリゾートホテルが出現しました(写真 上)。そこは、東京電力グループ会社が運営するもので、同社は「尾瀬」を中心に環境分野への貢献をすすめる活動の一環として、当間高原に「森と水の教室 ポポラ」を建設していました。「ポポラ」で、同地の動植物の生態系の調査研究を継続的に行い、その成果を展示・公表しています。また、これらの成果を踏まえ、人と自然とのかかわりによって築かれた自然環境の仕組みと大切さを理解するためのプログラムを作成し、実施・提供していました。本研修会は、そのプログラム作成の一助として行われるものです。
さて、会場到着後、早速、8つに班分けされて開会式となりました。そこでは、開催の趣旨及び研修会プログラムの説明と、講師であるナチュラリストである佐々木洋先生の紹介がありました。
昼食後、講師による基調講演となり、自然体験学習にあたっての基本理念や実践の心構えなどの講義が行われました。また、生物多様性やCOP10についての話もありました。そして、私たちにとって最大の課題である「自然観察プログラム作成方法」についての話が続きました。それは、クラス単位で1単位時間を使い、学校やその周辺でできるプログラムを作成し、発表会はダイジェスト版として10分程度で行うとのことでした。
その後、実際にフィールドに出て、当間高原の自然観察と同プログラム作成のためのネタ探しを行いました(写真 中)。全くの自然だけでなく、人と自然の関わりの中で、何を学び、何を学ばせるプログラムを作成するかが、大きな課題となりました。
16時から班別のワークショップとなりましたが、明日の9時から開発した学習プログラムの発表です。どこから、どう進めるのか。私のグループは7名。経験年数も学校もバラバラです。
そこでまず、対象学年と教科を決めることにしました。フィールドの様子や新学習指導要領における環境教育指導単元などから、私のグループは、対象を2年生の生活科として、自然への興味関心を高め、親しみを持たせるプログラムを作成することにしました。
7人のブレーンストーミングをまとめ、『さがせ、ピッタンコ!』と題する実物サンプルを提示し、それをフィールドの中から探して合わせるという活動を考えました。そして、フィールドワークの中で見つけた物の中から、五感を使って探せるような物を8つ選ぶ作業をしました。
そうしているうちに、入浴・夕食の時間になりました。19時からはナイトハイクが行われ、夜の自然観察が行われるからです。灯火に集まる虫や秋の虫の音を聞いたり、夜行性の動物についての説明を受けました。その後、班別のワークショップを行い、具体的なプログラムを作成しました。プログラムの所要時間を決め、準備物を確認し、実施手順や効果的な演出等について考えました。また、発表用の提示物やダイジェスト版の流れも考えました。そうしているうちに22時になり、1日目が終了となりました。
翌日は、午前6時半からワークショップを始め、発表の最終確認を行いました。朝食後、9時から班別発表のワークショップとなりました。
どの班も短時間でよくこれだけできたと感心する内容でした。私たちの班の『さがせ、ピッタンコ!』(写真 下)も、ねらいに添ったわかりやすいプログラムとして、好評でした。発表はフィールドに出て行うもので、それぞれ熱演のために12時過ぎにまで及びました。昼食後、「自然体験活動リーダー資格取得のための講義」があり、午後2時から閉会式が行われました。修了証もいただくことができました。
大変、忙しい日程で、初参加のための戸惑いもありました。しかし、当間高原の興味深い自然環境の中での研修会は、自分自身の中に新たな風が吹き込まれたような清々しい気持ちで帰ってきました。
今後、私たちのプログラムが、当間の「ポポラ」や参加者の学校で行われたり、公表されたりすることが楽しみです。
できたら、来年も参加し、今年の反省を踏まえて、さらに充実した「自然観察プログラム」を作成したいと思いました。
大谷 雅昭(おおたに まさあき)
群馬県藤岡市立鬼石小学校 教諭
子どもと子どもたち、つまり個と集団を相乗効果で育てる独自の「まるごと教育」を進化させると共に、「教育の高速化運動」を推進しています。子ども自身が成長を実感し、自ら伸びていく様子もつれづれに綴っていきます。
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