2010.09.09
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校務の効率化は、三者の努力次第 幸せ度80%

栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭 鷺嶋 優一

あえて今、暑中見舞い申し上げます。現実、暑中まっただ中ですよね。
夏休みが終わって運動会の練習に忙しい学校も多いでしょう。本校もそうです。猛暑の中みなさんお疲れ様です。もちろん各教科の授業をやっていますし、夏休みの作品処理、提出書類などなど。校務は忙しくやってきますね。
 でもなかなか効率化が進んでいません。教育現場は忙しくなる一方だと言うのに。真面目に頑張りすぎて体調を崩し、ひどい場合は長期間休まざるを得ない同僚がいる。こんな現場をどうにかしなければいけません。どうするか!

結論!★★★校務の効率化は三者の努力次第★★★
三者とは?(順序は特に関係ありませんので悪しからず。)
☆企業
☆行政、管理職
☆教員

★まず教育関連企業の皆様
更に優れた商品開発をお願いしたいのです。
例えば「電子ペン」という商品。某教科書会社の採点ソフトで使えるものを試してみましたが、なかなかうまく入力できません。○と書き込んでも×になってしまったり、反応しなかったりと感度調整がうまくいきません。現状ではどのメーカーの商品でも同様でしょう。優れたものがあれば今頃大ヒットになっているはず。アイデアは大変素晴らしいと思うのですが、現段階では容易に使えない。残念です。もうひと押しなのです。この辺りは日本のモノづくりの得意な分野ではないでしょうか。ぜひわれわれ教員をあっと言わせるモノを開発してください。
 そして売り込み方としては・・・・・
「先生方!このシステムで校務が○分短縮されます。」
と言った具体的な数値で示すとインパクトがあります。

★次に行政、管理職の皆様
 例えば、現在紙ベースのデータと電子データが混在しているままに命令が送られてきます。ぜひ提出物のオンライン化を推進してほしいです。決済も電子決済をどんどん取り入れてほしい。また特にアンケートはエクセルシートをただ送るという形ではなく、できるだけ説明を読まなくて済むように、どこに入力すればよいかが一目でわかるように、答えやすい体裁を整えてほしいです。つまり集計する側の効率化だけでなく、答える側の効率化も図ってほしいのです。

★そして我々教員は?
 新しいシステムを試してみるチャレンジ精神を忘れないようにしたいと思います。そして使いづらかったら、どんどん質問や意見を述べていく努力を惜しまないことも大切です。企業の皆さんは大抵クレームにはしっかりと耳を傾けてくれます。それは我々の声が必要であり一番必要な意見が言える当事者であるからです。

この三者を強力に結びつけるコーディネーター的な機関なり研究なりが今、校務の効率化には必要なのではないでしょうか。
テストの合格点は通常80点。三者の努力で合格点を、幸せ度80%を目指そうではありませんか。

鷺嶋 優一(さぎしま ゆういち)

栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭
この春、勤務校が変わりました。異動したての新鮮な気持ちをダイレクトにつづりたいと思います。そして「ICTと幸せ」についても小学校教育の視点から考えます。

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