数年前からコーチングに興味を持ち、学校教育に応用できないかと考えていたところ、「教育コーチング」の存在を知り、勉強するようになりました。
「教育コーチング」とは、指導する立場の者(大人)が青少年との触れ合いの一瞬一瞬において「コーチ」として関わることにより、青少年自身が潜在的に持っている意欲・能力の顕在化を促し、「自立」を支援するコミュニケーションです。この「教育コーチング」の信念を支えるものとして「愛情」「信頼」「尊重」があげられ、「あり方のトライアングル」と言われ、教育コーチングの基本構造とされています。
最近は、学校教育にコーチングの考え方を導入した取り組みも多くなり、書籍としても出版されています。
私自身の教師としてのミッションは、『子どもを育てること』です。それはまた、教育哲学でもあるわけですが、コーチングは正に「育てる」こととも言えるので、そうした書籍も興味深く読みました。
また、「育てる」とは、子どもが本来持っている意欲や能力を引き出したり、ありたい姿を探究させたりすることだと考えています。そして、教師自身も「学び」を求める姿勢を示すことで、「教える」ことの効果を最大限に上げるものと考えています。つまり、「育てる」が「教える」を支えている(「育てる」が「教える」のベース)と分析しています。
ですから、コーチング的な手法を取り入れた教育実践を、ここ数年、試みてきました。
ところが、最近、このコーチングを促進する「ファシリテーション」というものの存在を知り、大いに興味を持ちました。
「ファシリテーション」とは、会議やミーティング等の場で、発言や参加を促したり、話の流れを整理したり、参加者の認識の一致を確認したりする行為で介入し、合意形成や相互理解をサポートすることにより、組織や参加者の活性化、協働を促進させる手法・技術・行為の総称です(「ウィキペディア」より)。
また、会議の場などで、コンテンツ(議論の内容)に対して公平な立場に立ち、話し合いのプロセス(流れ)に介入してファシリテーションを行う者のことを「ファシリテーター」と言います(「ウィキペディア」より)。
このファシリテーターは、会議・企業研修・体験学習・コーチングなどで活躍しているようですが、残念ながら、学校教育における実践はまだないようです。
私は現在、藤岡市民討議会実行委員会のメンバーになっています。今年度の藤岡市民討議会は、ファシリテーション活用型市民討議会を行おうとして、研修会を実施しました。それは、これまでの単に「市民の意見を聞く」ことから、参加者の意見を聞きながら、参加者の主体性を引き出すことと参加者のスキルアップを目指した、新しい市民討議会を開催しようとする取り組みにしたいと考えたからです。
そうした討議会を実施するためには、ファシリテーターが必要であるとして、ファシリテーターを養成するための「ファシリテーター研修会」を実施したわけです。私も2日間の研修会に参加しました。
この研修会では、まず、研修会場づくりから始まりました。これがまた、変わっていて、お祭り会場のような雰囲気にするのです。万国旗あり、輪飾りあり、ポスターあり、手作りの飾り物ありで、壁や空間をにぎわわすのです。当日は、コーヒーやお茶を始め、お菓子がテーブルの上に置かれているのです。実は、これが「ファシリテーション」の最大のポイントだそうです。
「気楽に、楽しく、中身濃く」をモットーに研修会は、なかなかおもしろい研修会でした(詳細は省略します)。
ファシリテーターは、参加メンバーが「自分たちで考えて、自分たちで行動し、自分たちで成果をあげる」プロセス、つまり、参加者の自立をサポートすることが、最大の役割です。教師の役割も「子どもの自立のサポート」ですので、共通点があります。
学校教育は、保幼小中高大までの連携も考えられるようになり(まだ、一部ですが)、本当の意味での生涯学習への取り組みも行われるようになってきました。子どもの自立を目的とする教育現場での取り組みとともに、市民の自立を目的とする市民討議会での取り組みに関わることは、私自身の人間としての幅を拡げることができるように思っています。
「ウィキペディア」には、ファシリテーターの典型として坂本龍馬を挙げています。龍馬は薩摩・長州いずれの藩の利害も代弁せず、外圧に対抗するため薩長連合の実現を最優先事項として両勢力に関わったからだそうです。そして、ファシリテーターには、ファシリテーション技術もさることながら、参加者または組織に対して良心に基づいた、達成イメージへの情熱と信念も合わせて必要とされると記されています。
このあたりも、学校教育への応用の大きなヒントになるような気がしています。
「教育コーチング」とは、指導する立場の者(大人)が青少年との触れ合いの一瞬一瞬において「コーチ」として関わることにより、青少年自身が潜在的に持っている意欲・能力の顕在化を促し、「自立」を支援するコミュニケーションです。この「教育コーチング」の信念を支えるものとして「愛情」「信頼」「尊重」があげられ、「あり方のトライアングル」と言われ、教育コーチングの基本構造とされています。
最近は、学校教育にコーチングの考え方を導入した取り組みも多くなり、書籍としても出版されています。
私自身の教師としてのミッションは、『子どもを育てること』です。それはまた、教育哲学でもあるわけですが、コーチングは正に「育てる」こととも言えるので、そうした書籍も興味深く読みました。
また、「育てる」とは、子どもが本来持っている意欲や能力を引き出したり、ありたい姿を探究させたりすることだと考えています。そして、教師自身も「学び」を求める姿勢を示すことで、「教える」ことの効果を最大限に上げるものと考えています。つまり、「育てる」が「教える」を支えている(「育てる」が「教える」のベース)と分析しています。
ですから、コーチング的な手法を取り入れた教育実践を、ここ数年、試みてきました。
ところが、最近、このコーチングを促進する「ファシリテーション」というものの存在を知り、大いに興味を持ちました。
「ファシリテーション」とは、会議やミーティング等の場で、発言や参加を促したり、話の流れを整理したり、参加者の認識の一致を確認したりする行為で介入し、合意形成や相互理解をサポートすることにより、組織や参加者の活性化、協働を促進させる手法・技術・行為の総称です(「ウィキペディア」より)。
また、会議の場などで、コンテンツ(議論の内容)に対して公平な立場に立ち、話し合いのプロセス(流れ)に介入してファシリテーションを行う者のことを「ファシリテーター」と言います(「ウィキペディア」より)。
このファシリテーターは、会議・企業研修・体験学習・コーチングなどで活躍しているようですが、残念ながら、学校教育における実践はまだないようです。
私は現在、藤岡市民討議会実行委員会のメンバーになっています。今年度の藤岡市民討議会は、ファシリテーション活用型市民討議会を行おうとして、研修会を実施しました。それは、これまでの単に「市民の意見を聞く」ことから、参加者の意見を聞きながら、参加者の主体性を引き出すことと参加者のスキルアップを目指した、新しい市民討議会を開催しようとする取り組みにしたいと考えたからです。
そうした討議会を実施するためには、ファシリテーターが必要であるとして、ファシリテーターを養成するための「ファシリテーター研修会」を実施したわけです。私も2日間の研修会に参加しました。
この研修会では、まず、研修会場づくりから始まりました。これがまた、変わっていて、お祭り会場のような雰囲気にするのです。万国旗あり、輪飾りあり、ポスターあり、手作りの飾り物ありで、壁や空間をにぎわわすのです。当日は、コーヒーやお茶を始め、お菓子がテーブルの上に置かれているのです。実は、これが「ファシリテーション」の最大のポイントだそうです。
「気楽に、楽しく、中身濃く」をモットーに研修会は、なかなかおもしろい研修会でした(詳細は省略します)。
ファシリテーターは、参加メンバーが「自分たちで考えて、自分たちで行動し、自分たちで成果をあげる」プロセス、つまり、参加者の自立をサポートすることが、最大の役割です。教師の役割も「子どもの自立のサポート」ですので、共通点があります。
学校教育は、保幼小中高大までの連携も考えられるようになり(まだ、一部ですが)、本当の意味での生涯学習への取り組みも行われるようになってきました。子どもの自立を目的とする教育現場での取り組みとともに、市民の自立を目的とする市民討議会での取り組みに関わることは、私自身の人間としての幅を拡げることができるように思っています。
「ウィキペディア」には、ファシリテーターの典型として坂本龍馬を挙げています。龍馬は薩摩・長州いずれの藩の利害も代弁せず、外圧に対抗するため薩長連合の実現を最優先事項として両勢力に関わったからだそうです。そして、ファシリテーターには、ファシリテーション技術もさることながら、参加者または組織に対して良心に基づいた、達成イメージへの情熱と信念も合わせて必要とされると記されています。
このあたりも、学校教育への応用の大きなヒントになるような気がしています。
大谷 雅昭(おおたに まさあき)
群馬県藤岡市立鬼石小学校 教諭
子どもと子どもたち、つまり個と集団を相乗効果で育てる独自の「まるごと教育」を進化させると共に、「教育の高速化運動」を推進しています。子ども自身が成長を実感し、自ら伸びていく様子もつれづれに綴っていきます。
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