2010.05.19
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たまには「反対側」から眺めてみることも必要

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長 安居 長敏

今年度から、中高一貫校教務部長に加え、入試広報部の仕事も一部任されるようになった。4月中旬以降、主に午後の空き時間を使って、まずは県内の中学校を訪問し、進路担当の先生と情報交換をしてきたが、ようやくそれが一通り終わろうとしている。

先日も授業のあと、午前中に中学保護者向けの5月保護者会、および中体連春季大会・中間考査の日程連絡文書を作り終え、外回りへ出かけた。

名神高速道路経由で大津方面に向かったが、工事の車線規制で栗東IC手前あたりが少し渋滞していて、八日市ICから大津ICまで1時間10分ほどかかった。約束の時間に行けるかどうかヒヤヒヤしながらも、最初の訪問先に無事到着。

初対面かと思いきや、「あれ?もしかしてどこかでお会いしていませんか?」・・・。かれこれ二十数年の教師生活、プラス数年の地域ラジオ局での仕事を考えれば、数え切れない人たちとの出会いがある。話していると、前任校のバドミントン部顧問時代にお世話になった先生だった。

思い出話もそこそこに、「また来ますね!」と切り上げ、大津市内を北上しながらいくつかの中学校を訪問。最後に立ち寄った中学の校門前から、琵琶湖の方向を望んだ景色が左の写真(ちょっと小さくて見づらいかも)。

田植えが終わり、水面に空が映る棚田の向こうに、家並みが見え、そして琵琶湖、その奥に湖東平野、鈴鹿の山々・・・がくっきり浮かんでいる。ちょうど右側の端あたりが本校がある東近江市。雨が降ったあとだからか、きれいに澄んで、めずらしく遠くまでスッキリ見渡せた。

湖東(滋賀県内で琵琶湖の東側地域)に住んでいる私たちは、日が沈む方角が琵琶湖側で、比良の山並みをバックに琵琶湖を眺めている。一方、湖西(琵琶湖の西側)から見れば、鈴鹿の峰々を背景に、日が昇る方角に琵琶湖があり、眺める視線が正反対。180度違う。

当然、琵琶湖の景色や風向きが与える印象は異なるだろうし、平野部の多い湖東と、山々が琵琶湖のすぐ傍まで迫っている湖西とでは、毎日の暮らしで出会う風景も違い、それが生活スタイルや考え方(ちょっと大げさだが)に与える影響も、少なからずあると思う。

同じ景色でも、見る方向が違えば全く別の物として映る・・・。何もこれは景色に限ったことではなく、ヒトやモノ、事件や出来事すべてに通じる「あたりまえ」の感覚だ。別の表現をすれば、「視点を変えれば、違った判断になる」ということ。

ひとつの事象を、一方向からの見立てや分析で判断してはいけない。あらゆる角度から検証し、すべてを総合して判断すべし。

ややもすると、固定観念というか、自分流の見方・考え方で、あるひとつの方向からしか物事をとらえず、それですべてをわかった気になってしまう私たち。意見交換するとか、議論を闘わせるとか・・・そういったことが何のためにあるのか、少し立ち止まって考える余裕を常に持ちたいと思う、今日この頃だ。
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安居 長敏(やすい ながとし)

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長
私立高校で20年間教員を務めた後、コミュニティFMを2局設立、同時にパソコンサポート事業を起業。再び学校現場に戻り、21世紀型教育のモデルとなる実践をダイナミックに推進中。

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    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

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