2010.05.13
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子供達の小さな冒険

軽井沢SOBO 代表 今野 篤

4月の休日や5月の連休に、都会の子供達と小さな冒険をしてきた。彼らは親に山登りすると連れて来られた。実は今回の行程は、道なき道を進み、頂上にたどり着き、ロープをたどって降りてくる計画なのだ。さてどうなることやら。

出発してハイキング気分な彼らに、まず待ち受けていたものは雪である。と言っても本当の雪山でなく、スキー場に残っている雪である。それでも場所によっては、最大傾斜45度以上はありそうだ。これを彼らは己の素手で登っていくのだ。

彼らに決まって共通していることがある。それは何かに挑戦しようとすると直ぐに「ムリ!」と言うことである。これは流行りなのか、それとも衰弱化の表われなのか…。しかししかしである。いざ登り始めると、みな我先に登っていく。やるではないか!
口は口、心は心、足は足?

本来、子供達には闘争本能があるはずだ。それは我先に、雪壁にアタックしくいく子供達の勇敢な姿が、見事に証明している。また、彼らには思いやりもある。きつい斜面では、仲間同士助け合う姿を何度も見た。なぜ、大人になるとこのような素晴らしい力が消えてしまうのだろうか。不思議でたまらない。


数時間後、誰ひとり欠けることなく山頂にいた。みな、自分でルートを選んで、自分の力で頂上まで登ったのだ。そんな彼らの「ヤッホー!」は素晴らしく力強かった。そんな彼らを称えるように、山達はこだまを何度も何度も返してくれた。

「ヤッホー!」を終えて、山頂で走りまくる子供達を見ていると、なぜかうれしくてうれしくてたまらなかった。みないい顔をしているではないか。スタートした頃とは全くの別人だ。

もはや、下山のロープワークで根を吐くものは、誰ひとりいなかった。みな、慎重に慎重に、己の体を一本のロープに委ねて降りてくる。その目つきは真剣そのもの。やはりいい顔している。立派な大人の顔つきだ。

わずか1日の小さな小さな冒険だった。きっと都会へ帰って、そして大人になれば今日のことはほとんど忘れてしまうだろう。でも、彼らが今日体験したことが、大人への成長の糧になると信じたい。

子供もやる時はやるのだ!
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今野 篤(こんの あつし)

軽井沢SOBO 代表
学生時代、自転車でアラスカ1,500kmを縦断。2008年、住み慣れた千葉から、大自然で子どもを育てるべく長野の軽井沢に移住。毎日がアウトドア、四人の子どもを持つ。

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