2010.03.04
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父と子の時間

軽井沢SOBO 代表 今野 篤

父と子の過ごす時間はどのくらいなのだろうか。ほんの少し前まで、我が国での子育ては、母親の仕事のように捉えられていたが、生活が多様化するにつれて、この辺のところが変化してきたように思われる。

総務省の社会生活基本調査(http://www.stat.go.jp/data/shakai/2006/index.htm)によると、子供のいる世帯の夫と妻について,平日に子供と一緒にいた時間(睡眠,うたたね中を除く)は、夫が2時間16分、妻が5時間38分であった。夫も妻も末子の年齢階級が高くなるほど、子供と一緒にいる時間が短くなる傾向がある。

これが土日になると、一気に父親と過ごす時間が増す。専業主婦もしくはパートタイムで働く母親は、否が応でも子供と過ごす時間は長くなる。また、父親は残業やら出張やらで家を空けがちである。そんな状況下で母親の立場になってみれば、休みの日くらい、足を伸ばしたいと思うのが心情ではなかろうか。ここで、父親の出番である。


復権!親子キャッチボール

公園や空き地でのキャッチボールといえば、ほほえましい休日の風景のひとコマだった。 しかし、いまやそんな姿を見かけることも減ってしまった。危険性などを理由に禁止する公園が、多くなっていることも理由のひとつである。

日本公園緑地協会(http://www.posa.or.jp/index.html)の調査によると、東京23区と政令指定都市の公園(計約1万3000カ所)のうち、キャッチボールを「全面禁止」にしているのは52%と半数を超えた。公園はダメ…、学校の校庭もダメ…、道路ももちろんダメ。いつからこの国のひとたちは「キャッチボール」に冷たくなったのか。

ケビン・コスナー主演の映画「フィールド・オブ・ドリームス」で、クライマックスの父親と子供の世代を超えたキャッチボールは、言葉以上のものを親子で語り合っているような気がする。

父と子の体験は、新たな発見やより強い絆が結ばれる、絶好の機会である。是非、この週末にキャッチボールしてみてはいかがだろうか。
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今野 篤(こんの あつし)

軽井沢SOBO 代表
学生時代、自転車でアラスカ1,500kmを縦断。2008年、住み慣れた千葉から、大自然で子どもを育てるべく長野の軽井沢に移住。毎日がアウトドア、四人の子どもを持つ。

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