2010.01.15
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きっと、わかってくれる人がいる・・・

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長 安居 長敏

先日(6日)、年明け最初の、生徒募集に関する会議があった。

その後、会議に同席していた同僚と、「もしかして、こんなに話したことって初めて?」って思えるほど、じっくり本音で話をすることができた。

子どもたちへの指導もさることながら、物事の見立てや生き方、人に対する姿勢など、ずっと前から尊敬をし、「一度ゆっくり話してみたい」と思いながら、なかなか実現しなかった相手・・・。

あまり多くを語らないが、内に秘めたる信念には一点の曇りもない彼は、20代後半に企業の営業畑から本校にやってきた。社会科を教える傍ら、11年間野球部の指導一筋に歩み、昨年夏には念願の甲子園出場を果たした。

偶然というか、必然というか・・・結果的に向こうから声をかけてくれるような形になり、お互い「話がしたかった相手」だった(向こうもそう思ってくれていた)こともあり、時間を忘れて、ズバリ本音のリアルな話をし続けた。

・・・社会人として、いったんは別の仕事についていたものの、縁あってこの学校に勤めることになった。

独特の組織風土があり、良くも悪くもいろいろな現実に直面する中で、ややもすれば自暴自棄(とはちょっと言い過ぎかもしれないが)になってしまいそうな、人間不信に陥ってもおかしくないことを何度も経験したという。

それでも、関わっている子どもたちや地域の人を裏切ることはできないと自分を立て直し、折れそうになる心を励ましつつ、なんとか前向きにやってきた。

そんな中で、少しずつ結果が認められ、内外から信頼してもらえるようになり、今がある・・・。

ふだん、立場的には全く違う仕事をし、年齢は僕の方がひと回り先輩だが、本校での勤務年数は僕が4年目で、彼の3分の1。

でも、その境遇が重なる部分もあり、大いに共感できた。また、「同志」として頑張れる相手だということも改めて確認し合えて、ほんとうに有意義な時間だった。

この輪を広げ、さざ波から大きなうねりへと波紋を広げたい・・・。

いま取り組んでいる「学校改革」と結びつくことも見えてきて、具体的に動けそうなヒントがいっぱいあった。

今年の仕事をスタートさせるにあたり、いきなり核心を突くような場所に舞い降りた感じのする一日だった。

安居 長敏(やすい ながとし)

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長
私立高校で20年間教員を務めた後、コミュニティFMを2局設立、同時にパソコンサポート事業を起業。再び学校現場に戻り、21世紀型教育のモデルとなる実践をダイナミックに推進中。

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