2009.12.24
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父親の子育て

軽井沢SOBO 代表 今野 篤

移住して1年が経ち、子供と接する時間がぐんと増えた。果たしてそれは子供にとってどのように写っているのか、また、父親の存在はどのようなものだろうか。

つい先日、はっとすることがあった。
私が、長さ5m程の丸太運びをしている際、どうしても動かない丸太があった。力任せでは到底動かせないので、てこの原理を使ってなんとか丸太を運び出したとき、それをずっと眺めていた長女が言った。
「とうたんてすごいよね。絶対に諦めないよね」
確かに、諦めるのは大嫌いである。

また、長女といっしょに車に載っているとき、娘が何気なくつぶやいた。
「とうたんてすごいよね。なんでも作ってしまう」
DIYは得意だ。ブランコに始まり、滑り台、薪小屋、椅子、丸太渡り、鉄棒とこの1年いろいろと作ってきた。

そうそうこんなこともあった。みんなが大好きなシュークリームを食べようとしたとき、皆で食べるには1個足りなかった。だから子供に「どうぞ」と譲ったら、長女が言った。
「とうたんて、絶対に譲るよね」
これは、私の母親がそうしていた。


子は親の背中を見て育つと言うが、子供はしっかりと私の背中を見ている。身を持って体験したわけだ。となるといいことばかりとは限らない。そう、悪いこともそれなりに(しっかりと?)、実行しているのだ。

怒る、気が短い、言葉遣い、お笑い(?)など、はっきりと言ってどれもこれも、真似をして欲しくないことばかり、率先しているではないか。また、大変怖いことだが、つい最近、この発信源が私だということに気が付いた。私は8年間ものあいだ、長女の前で、醜態を晒していたことになる。

子育てといえば、一昔前は母親の役割だった。しかし今は、どこに行っても子供を連れた父親が多くなった。これが週末になると、一気に父親と過ごす時間が増す。ますます、この傾向は強まっていくのだろう(下記URL参照)。だから仕事のみでなく、家族としての父親像が必要になってくる。
http://natureactivity.wordpress.com/2009/10/02/%E7%88%B6%E3%81%A8%E5%AD%90%E3%81%AE%E9%81%8E%E3%81%94%E3%81%99%E6%99%82%E9%96%93/

この1年、慣れない子育てをやってみて感じたことは、子育ては難しい。そしてなにより私に、母親のすごさ、子供への愛情、子供は親を写す鏡であることを再認識させてくれた。まだまだ子育て1年生、とうたんの戦いは始まったばかりである。
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今野 篤(こんの あつし)

軽井沢SOBO 代表
学生時代、自転車でアラスカ1,500kmを縦断。2008年、住み慣れた千葉から、大自然で子どもを育てるべく長野の軽井沢に移住。毎日がアウトドア、四人の子どもを持つ。

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