2009.12.04
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

ホンモノの学び、「英検」取り組みの効果

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長 安居 長敏

本校(特に中高一貫コース)の特色の一つに、他校に類をみない充実した「英語教育」がある。

海外経験という意味においては、前回の「つれづれ日誌」で紹介したように、卒業までに計3回もの海外経験を積むことができる。

(1)約2ヶ月のニュージーランド短期研修(中2の夏/全員参加)

(2)1年間のカナダもしくはニュージーランドへの長期留学(中3の1月から/1期生は全員、現在は希望者)

(3)オーストラリア修学旅行(高2)

いずれも、正規の教育課程の中に位置づけられた行事であり、特に1年留学については単位認定も行っている。

一方、各種検定に関しては、「英検」が基本的に年1回全員受検で、高校になると「TOEIC」の受検も奨励している。

もちろん受けるからには「合格」しないと意味がないというので、独自の取り組みを行っている。

毎回20時間以上の授業を使って対策学習を行い、基本はグループ学習。グループは学力で平均化し、どこかのグループだけが優秀になるのではなく、均等に振り分けていく。ゼロの状態の模擬試験からスタートし、マラソンテストという独自の、反復ができる教材で学んでいくことになっている。

テストは、グループの全員が合格しなければ次に進めないシステムになっていて、合格できない生徒がいればグループ内で教え合い、生徒同士で工夫するようになり、まさに「集団指導」の相乗効果となって表れてくる。

これら取り組みに対する意欲は、まさに「滋賀学流」ともいえるもので、高いレベルに向かって突き進んでいく《貪欲さ》がある。その中で子どもたちが学ぶことはきわめて多く、単に英検の結果、合否を云々するだけにとどまらない「勉強への飽くなき好奇心」を醸成させるはたらきがある。

担当者として牽引役を務める、本校英語科のK先生は「努力とは潜在的な結果を顕在化させるための備え」だと言う。私も、その通りだと思う。それを身をもって示しながら教師が指導するからこそ、その努力がホンモノとなり、実を結ぶのだ。

また、英語科以外の先生も、体育祭や文化祭と同様の「学校イベント」であるととらえ、生徒同士がお互い支え合って伸び合うことが大事だと理解を示しているのも大きな特徴だ。

そういえば、先日研修会で出会った、かつて私が勤めていた私立高校の同僚(英語の教師)が、こんなことを言っていた。

「滋賀県で英語教育といえば《滋賀学園》や。なんたって、英検やTOEICの結果がそれを見事に証明してるやないか。すごいと思うで・・・」

決してお世辞ではない。幾度となく教育について語り、どういう力を子どもたちに身につけさせるか、議論しあった彼が言ってくれた正直な感想だったから、なおのこと嬉しかった。

もちろん、英検に限ったことではないが、こういう「どこまでも《高み》を目指す努力」、言い換えれば「ホンモノの学び」を、いかにたくさん滋賀学園に根付かせるかがこれからの課題だろう。

安居 長敏(やすい ながとし)

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長
私立高校で20年間教員を務めた後、コミュニティFMを2局設立、同時にパソコンサポート事業を起業。再び学校現場に戻り、21世紀型教育のモデルとなる実践をダイナミックに推進中。

同じテーマの執筆者
  • 樋口 万太郎

    京都教育大学付属桃山小学校

  • 大谷 雅昭

    群馬県藤岡市立鬼石小学校 教諭

  • 川村幸久

    大阪市立堀江小学校 主幹教諭
    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop