2009.11.20
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自立した生徒の育成をめざして

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長 安居 長敏

本校は、2003年に中高一貫教育を取り入れました。豊富な海外体験を通して自立心を養い、コミュニケーションの道具として英語が使えるようになってほしいという願いも込められています。

中高一貫コースでは、中高6年間で3回海外へ行くプログラムになっています。

最初は、中学2年の夏に2か月間、ニュージーランドで短期研修を行います。前半1か月はバックパッカーでの集団生活。自炊生活をしながら語学学校に通います。後半1か月は1人ずつ現地家庭にホームステイをしながら、現地の姉妹校に通います。

次に、中学3年の1月から1年間海外留学をします。場所はニュージーランド、あるいはカナダのどちらかを生徒が選択することができます。現地の姉妹校で学んだ科目は、本校単位としても認定されます。

そして、高校2年でオーストラリアへ修学旅行に行きます。場所はゴールドコースト。ホームステイを含め、自由行動を含んだ5泊6日の日程です。

こうした、発達段階に応じた数多くの海外経験は、「何事も自分でやらなければならない」という意識を生徒に根付かせ、自立心を大きく育てます。特に、15歳という可塑性に満ちた年齢で1年間、異文化の中で過ごす海外留学では、「自分はどうしたいのか」を常に自問自答しながら生きる姿勢が身についたと、多くの生徒が語っています。

また、進路決定にあたっての明確な目的意識も生まれ、現代っ子にありがちな「何をしたいのかわからない」「夢や目的がない」という生徒ではなく、「自分は大学で何を学ぶのか」「どのような職業を選択し、どのような人生を送りたいのか」といった包括的な視点で進路を選んでいける生徒へと成長してくれています。

どこにいても誰とでも、よりよい人間関係を築きながら自分を生かしていける・・・。そんな滋賀学園生の骨太さは、こういった幅広い経験から生まれてきています。

安居 長敏(やすい ながとし)

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長
私立高校で20年間教員を務めた後、コミュニティFMを2局設立、同時にパソコンサポート事業を起業。再び学校現場に戻り、21世紀型教育のモデルとなる実践をダイナミックに推進中。

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