2009.06.19
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inputとoutput

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長 安居 長敏

たくさん息を吸い込もうとすれば、どうすればいいか・・・
答えは、できるだけたくさん息を吐き出すこと。

「腹式呼吸」で大切なことは、いかに息を吸うかではなく、
いかに息を吐くかということだ。
吐くことができれば、勝手に吸うことができる。

英語が話せるようになりたいと思って、いろんな参考書を買い、毎日、嫌になりながら一生懸命フレーズを暗記したところで、実際に声を出して、使わなければ身につかないし、上達もしない。

英語を勉強したから話せるようになるんじゃなくて、話す機会があるから、どういう言い回しがいいのか知りたくなり、覚えようとするのだ。

英語に限らず、どんな勉強だって同じ。
誰かに伝えたいから、表現したいから学ぶのだ。

お腹が空くから、美味しくご飯が食べられる。
ギュッと絞ったスポンジだから、たくさん水を吸い込んでくれる。
カラカラに乾いた土だから、どんどん水がしみこんでいく。

資料をたくさん集めても、レポートは書けない。
集めれば集めるほど、どれを使って、どうまとめればいいか悩む。
反対に、書きたいことが決まっていれば、話は早い。
必要な資料を探せば、それでいい。

日本人は、inputが好きらしい・・・

自分の周りに、できるだけ多くのモノや情報、ヒトを集めたくなる。
でも、集めれば集めるほど収拾がつかなくなり、コントロール不能。結局は使いこなせずに、放置されるだけ。

そうじゃないだろう・・・
発想を180度変えてみたらどうだ。

すべてを、outputから始める。
そうすると、自ずと必要なヒトやモノ、情報が見えてくる。
それも無駄なく、クリアに。

ほんとうは、きわめてシンプルなのだ。

必要だから、取りこむ・・・
必要でないモノは、近づけない・・・

ただ、それだけ。

安居 長敏(やすい ながとし)

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長
私立高校で20年間教員を務めた後、コミュニティFMを2局設立、同時にパソコンサポート事業を起業。再び学校現場に戻り、21世紀型教育のモデルとなる実践をダイナミックに推進中。

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