2009.06.18
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トラブルが指導のチャンス ~本小キッズラジオその2~

栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭 鷺嶋 優一

前回の続きです。

 さてさて、キッズラジオが始まった当初は、Webページに書き込むと自分の名前が給食中の校内放送で紹介されることで大人気。こちらも「うーん、なかなかいいぞ!」と喜んでいたのですが・・・・・・・。

 ある日、情報委員の6年生が慌ててこんなことを言いに来たのです。
「先生、○○君の名前が勝手に使われました。」
なりすまし事件発生。
「先生、意味不明な文章が書き込まれています。」
いやがらせか、いたずらか?
 これはまずい、ということで職員の朝の打ち合わせで不適切な書き込みがあった事実を報告。各学級で話し合ってもらいました。
Q1:このことについてどう思うか。
Q2:どうしてこんなことをしたと思うか。
 子どもたちはとても純粋に考えてくれました。
「みんながいやなきもちになってしまう。」
「楽しいページなのに残念。」
「軽い気持ちでやったのだろうけどやめてほしい。」

 ネット上のトラブルは、対面においてのトラブルより何倍ものショックを受けるものです。子どもたちはそれを敏感に感じ取った様子でした。
 不適切な書き込みは不思議なくらいにぱったりとなくなりました。実際のトラブルから考え、話し合うことは効果あり。
~トラブルは指導のチャンスでもある。~
教育や子育てにおいて、様々な場面で感じることですね。

 ここまで読まれた読者の皆さんの中には、
「うーん。この活動はどうなのかな?」と問題を感じられた方もいるでしょうか。
つまり、「いくら校内とはいえ、実名で書き込ませるのはどうかな。」
と。
そのことについては、私もなやんでいたところでした。
そこで翌年(平成19年)にはハンドルネームによる書き込みに変更してみたのです。
しかし、そこでもまたまたトラブル発生!とほほほ・・・・・。
(続きは次回)


 
File1.jpg

鷺嶋 優一(さぎしま ゆういち)

栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭
この春、勤務校が変わりました。異動したての新鮮な気持ちをダイレクトにつづりたいと思います。そして「ICTと幸せ」についても小学校教育の視点から考えます。

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